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身体のケア

【記事まとめ】5種類のアロマが吐き気に効果的〜症状別での選び方〜

 

こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は【記事まとめ】5種類のアロマが吐き気に効果的〜症状別での選び方〜ご紹介したいと思います。

体調不良、生理中、片頭痛、抗がん剤、手術など、さまざまな原因で起こる吐き気。そんなツラい症状である吐き気に悩んでいる人を救うべく、アロマテラピーを用いた研究が日本だけでなく、世界中で行われてきました。数多くの研究報告の中から、効果的なアロマオイル5種類を症状別で選べるようにご紹介しますので、ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

 

吐き気・嘔吐に効果的な5種類のアロマオイル

 

オーガニックの有効成分が詰まったアロマオイル(精油)は、さまざまな原因の吐き気の予防・緩和のために働きかけてくれるだけでなく、心地よい香りが落ち込んでしまった気持ちに癒しを届けてくれます。その優れた作用から数多くの研究でもアロマテラピーが用いられ、2020年だけでも10報以上の研究論文が発表されているのです。

 

吐き気に使いたいアロマオイル

  • ペパーミント
  • ジンジャー
  • バジル
  • ラベンダー
  • レモン

 

 

 

 

 

スッキリ爽快感のあるペパーミント

 

吐き気に効果的なアロマオイルの代表格でもあるペパーミント。スッキリとした爽快感のある香りで、歯磨き粉やガムなどに用いられることでもお馴染み。スペアミントとウォーターミント交配種であるとされ、古くから食用・薬用としても世界中で親しまれてきました。数多くの研究論文で吐き気の予防や緩和に効果が認められており、ストレス、頭痛・片頭痛、抗がん剤、手術などの吐き気を緩和するために働きかけてくれます。これらはペパーミントに含まれる香り成分の「メントール」の働きが関与しているともされ、吐き気のケアに加え、爽快感のある香りで落ち込んだ気持ちに元気を与えくれる、心のケアとしても活躍してくれます。ミントの香りが好きな人にはオススメしたいアロマオイル。

 

こんなときに使いたいペパーミント

  • ミントのスッキリ爽快感のある香りが好き
  • ストレスを感じると頭痛がする
  • 偏頭痛、抗がん剤、手術による吐き気
  • 香りの相性が良いアロマ:ローズマリー、ラベンダー、柑橘系、ユーカリ

 

ペパーミントの研究

心臓手術を受けた患者60名を対象に、ペパーミントのアロマオイルを使用した群、アロマオイルを使用しなかった群で吐き気の頻度、吐き気の持続時間、嘔吐の回数を比較検討した。結果としてアロマオイルを使用した群において吐き気の頻度、吐き気の持続時間、嘔吐の回数を有意に低下させる効果が認められた(研究①)。

 

 

ふみや
ふみや

ペパーミントは元気を与えてくれる香りなので、日中に使うと良いでしょう。詳しいアロマテラピーの使い方はこちらを参考にしてみてください→【ペパーミント】ストレスによる吐き気に効くアロマテラピー対処法

 

 

 

 

 

 

スパイシーな香りのジンジャー(生姜)

 

日本はもちろん、世界中でスパイスや薬用と用いられてきた生姜。その生姜の根から採油されるジンジャーのアロマオイルは、ピリッとしたスパイシーな香りに爽やかさが加わった香りで、落ち込んだ気持ちに活力を与え、明るく前向きにさせてくれる作用があります。ジンジャーは5-HT3受容体に拮抗する作用や、プロスタグランジンを生成する酵素を阻害する作用などによって、吐き気を緩和するとされており、抗がん剤による吐き気や、妊娠中のつわりなど、幅広く吐き気を抑える目的で用いられてきました。男性にも好まれやすい香りなので、甘みが強い香りが得意でない人にオススメのアロマオイルです。

 

こんなときに使いたいジンジャー

  • 爽やかでスパイシーな香りに元気をもらいたい
  • 生理中、つわり、抗がん剤、手術による吐き気
  • 香りの相性が良いアロマ:シダー、ベンゾイン、イランイラン、ネロリ、ジャスミン

 

ジンジャーの研究

手術を受けた患者1151名を対象に、ジンジャーのアロマオイルを使用した群、ジンジャー、スペアミント、ペパーミント、カルダモンのブレンドオイルを使用した群、アロマオイルを使用しなかった群(生理食塩水、アルコール)での、吐き気と制吐剤の使用頻度を比較検討した。アロマオイルはガーゼに垂らし3回香りを吸入する方法で用いられ、結果としてジンジャーのアロマオイル、ブレンドオイルを使用した群において、吐き気の改善、制吐剤の使用量を有意に低下させる効果が認められた(研究②)。

 

 

 

ふみや
ふみや

ジンジャーだけでも吐き気に効果的ですが、ほかのアロマオイルとブレンドしても良いでしょう。ジンジャーに関して詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください→【生姜・ジンジャー】吐き気に効果的なアロマオイルの使い方とブレンド

 

 

 

 

 

甘く清々しいバジル

 

英名の「王の」という意味に由来するともされるバジルは、料理にも多用されるインド原産の植物。インドでは神に捧げられ、アーユルヴェーダとして用いられてきました。バジルのアロマオイルは、清々しく甘いスパイシーな香りで、頭をスッキリとさせ、集中力を高めてくれる作用に優れています。バジルのアロマオイルには、片頭痛の痛みや頻度を軽減する効果が報告されているので、片頭痛による吐き気や、偏頭痛の予防としても活躍してくれるアロマオイルです。吐き気によって人と関わりたくない気持ちに寄り添い、そっと優しく背中を押してくれるでしょう。

 

こんなときに使いたいバジル

  • 甘く清々しいバジルの香りを楽しみたい
  • 偏頭痛による吐き気や痛み
  • 香りの相性が良いアロマ:柑橘系、フランキンセンス、ゼラニウム、シトロネラ

 

バジルの研究

片頭痛と診断された144名を対象に、バジルのアロマオイルを使用した群、アロマオイルを使用しなかった群での、片頭痛の痛みと頻度を比較検討した。結果としてバジルのアロマオイルを使用した群において、片頭痛の痛みと頻度を有意に改善する効果が認められ、バジルのアロマオイルの濃度が高いほど、改善効果が高い傾向であった(2%、4%、6%濃度)研究③。

 

ふみや
ふみや

バジル、ペパーミントは偏頭痛による吐き気にオススメ。偏頭痛の病気に関してもご紹介していますので、こちらも参考にしてみてください→【片頭痛を癒すアロマ3種類】痛みと吐き気に効果的なロールオンの使い方

 

 

 

 

 

心地よい眠りに導くラベンダー

 

アロマテラピーの万能精油ともよばれ、多くの人に親しまれているラベンダー。なかでも真正ラベンダー(ラベンダー・アングスティフォリア)」の品種は、爽やかな甘酸っぱい香りが特徴で、最もラベンダーらしい香りと称されます。ラベンダーに含まれるリナロールや酢酸リナリルの香り成分は、ストレスや不安を癒やし、心を穏やかに保つリラックス作用に優れていています。その作用は幸せホルモンとよばれる「セロトニン」や「オキシトシン」を増加させることによるものとも考えられ、心地よい眠りに導いてくれる嬉しい作用も。ラベンダーは妊娠中のつわりや生理中の吐き気にも用いられることがあり、生理前や生理中による心身の不調や、更年期障害などの改善にも働きかけてくれるため、女性に嬉しい作用がたくさん。安眠を促してくれるアロマオイルなので、就寝前などにオススメです。

 

こんなときに使いたいラベンダー

  • 甘酸っぱい香りでリラックスしたい
  • 吐き気で眠れない夜がある
  • 妊娠中のつわり、生理中の吐き気
  • 香りの相性が良いアロマ:クローブ、パチュリー、ローズマリー、クラリセージ、柑橘系

 

ラベンダーの研究

手術を受けた184名を対象に、ラベンダー、ジンジャー、ローズのアロマオイルを使用した群と、アロマオイルを使用しなかった群での、15分後の吐き気の改善割合を比較検討した。結果としてラベンダーとジンジャーのアロマオイルを使った群において、アロマオイルを使用しなかった群、ローズのアロマオイルを使用した群と比較して、吐き気の割合を有意に改善した(研究④)。

 

 

ふみや
ふみや

女性に嬉しい作用を持っているアロマテラピー。心地よい香りで心身のリラックスにオススメです→【ラベンダーと2種類のアロマ】吐き気に効果的な女性にオススメの香り

 

 

 

 

 

フレッシュな香りのレモン

 

料理やジュースなどでお馴染みのレモンは、爽やかな清涼感あふれる香りで、リフレッシュしたいときに最適。レモンの心地よい香りにはリモネンが含まれており、交感神経を刺激することによって、沈んだ気持ちにやる気を与えてくれます。抗がん剤、手術、妊娠中のつわり、生理中の吐き気など、さまざまな原因による吐き気の予防や緩和のために、多くの研究で用いられてきました。ラベンダーと同じように、幸せホルモンの「セロトニン」を増やす作用を持っているレモンのアロマオイルは、吐き気を抑えながらも、気分のリフレッシュと心のケアを行ってくれる心強い味方です。

 

こんなときに使いたいレモン

  • みずみずしい香りでリフレッシュしたい
  • 抗がん剤、妊娠中のつわり、生理中の吐き気
  • 香りの相性が良いアロマ:ラベンダー、プチグレン、ロックローズ、ローズマリー

 

レモンの研究

妊娠6〜16週の妊婦100名を対象に、レモンのアロマオイルを使用した群、アロマオイルを使用しなかった群での吐き気スコアを比較検討した。レモンのアロマオイルはアーモンドオイルで希釈し、吐き気を感じたときにコットンに2滴垂らして香りを吸入した。結果としてアロマオイルを使った群において、2日目と4日目の吐き気を有意に改善する効果が認められた(研究⑤)。

 

 

 

 

 

 

いかがだったでしょうか?

 

「【記事まとめ】5種類のアロマが吐き気に効果的〜症状別での選び方〜」をご紹介させていただきました。オーガニックの有効成分を活用したアロマテラピーは、さまざまな原因によって起こる吐き気を予防・緩和するために働きかけてくれます。吐き気によって落ち込んだ気持ちにも優しく癒しを届け、心のケアとしても心強い味方となってくれるでしょう。簡単な方法でもアロマテラピーを使うことができますので、ぜひ試してみてください。ご紹介した内容が皆さんのお悩み解決に少しでもお役に立てると嬉しいです。

 

研究参照:①The effect of aromatherapy with peppermint essential oil on nausea and vomiting after cardiac surgery: A randomized clinical trial、②Aromatherapy as treatment for postoperative nausea: a randomized trial、③The Efficacy of Topical Basil Essential Oil on Relieving Migraine Headaches: A Randomized Triple-Blind Study、④A randomized placebo-controlled study of aromatherapy for the treatment of postoperative nausea and vomiting、⑤The Effect of Lemon Inhalation Aromatherapy on Nausea and Vomiting of Pregnancy: A Double-Blinded, Randomized, Controlled Clinical Trial

 

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