こんちはアロマ薬剤師のふみやです。【アロマオイルの濃度で違う】香りによる仕事の効率・集中力・やる気をご紹介したいと思います。
アロマテラピーを使うことによって、仕事の効率を向上させたり、集中力ややる気をアップさせる多くの研究結果が発表されているのはご存知でしょうか?アロマオイルの香りは仕事をサポートしてくれる心強い味方なのです。今回はその中でもアロマオイルの濃度によって異なる効果についてご紹介したいと思います。仕事を頑張りたいと思っている方にオススメの記事になっていますので、ぜひ読んでみてください。
アロマオイルの香りによる仕事の効率・集中力・やる気の違い
10〜30%濃度のアロマオイル(精油)を使うことによって、パソコン作業に対する影響を検討した研究を3つご紹介したいと思います。
研究内容①
香りを使用しない場合と、鎮静作用のあるアロマオイル10%、20%、30%濃度、覚醒作用のあるアロマオイル10%、20%、30%濃度を60分間使用した際の、パソコンによる入力作業などの生産性等を比較した。結果として、鎮静作用のあるアロマオイルの濃度は高くなるにつれ総回答数が増加し、覚醒作用のあるアロマオイル20%濃度が最も総回答数が多かった。著者は香りが強すぎると、逆に生産性を低下させるとして、覚醒作用のあるアロマオイル20%濃度が最も生産性を高めるためには有効であると考察。
使用したアロマオイル
鎮静作用のあるアロマオイルとして、レモン、ラベンダー、カモミール、サンダルウッドの中から参加者の好みの香りを選択し、覚醒作用のあるアロマオイルとして、ジャスミン、イランイラン、ローズ、ペパーミントの中から選択した。
研究内容②
覚醒作用があり精神疲労にも効果的であるペパーミントのアロマオイル15%濃度を使用して、パソコン作業によるモチベーションに与える影響を検討した。結果としてペパーミント15%濃度のアロマオイルを使用することで、参加者の熱中度、やる気、集中度といったモチベーションの向上が認められた。その一方で作業負担による心理的負担や眠気が生じやすくなった。
研究内容③
覚醒作用があり精神疲労にも効果的であるペパーミントのアロマオイル10%濃度を20分間使用して、パソコン作業によるモチベーション等に与える影響を検討した。結果としてペパーミント10%濃度のアロマオイルを使用することで、参加者の熱中度が向上した。やる気や集中度には有意な変化は認められなかったものの、作業負担による心理的負担にも影響を与えなかった。
参照:研究①VDT作業における作業環境特性としての香りの影響に関する研究、研究②香りによるモ チベーション向上を企図した教室環境の改善、研究③モチベーション向上のための香りによる教室環境づくり
仕事をサポートするアロマオイルの最適な濃度とは?(私見)
仕事をサポートするアロマオイル(精油)の濃度に関しての研究を3つご紹介させていただきましたが、ここからは私が考える最適なアロマオイル濃度についてお伝えしたいと思います。3つの研究はそれぞれ背景が少し異なるので、一概にはいえませんが参考にしてみてください。
仕事をサポートするアロマオイルの研究まとめ
- 仕事の作業効率を向上させミスを少なくするためには、アロマオイル20%濃度が最も適している。10%濃度では香りが弱く、30%濃度では香りが強すぎる可能性がある。
- 熱中度、やる気、集中度を向上させるためには、アロマオイル15%濃度が良いが、心理的負担も上昇してしまう。
- アロマオイル10%濃度を使うと、熱中度を向上させることができ、心理的負担を増加させることはない。やる気や集中度を向上させることはできない
研究内容をまとめると上記のようになると思います。なかなか最適な濃度を決めるのは難しいですね。まずはアロマオイル30%濃度以上であると香りが強すぎるため、10〜20%濃度が良いと考えられます。また10%濃度では心理的な負担をかけずに熱中度を向上させることができ、作業効率や集中などを向上させるには15〜20%濃度が必要になります。
仕事をサポートするアロマオイルの濃度
アロマオイル10%濃度を使う場面
アロマオイル10%濃度では、熱中度を向上させることができるため、始業前などの朝にモチベーションをあげるために使うと良いと思います。仕事をはじめる前にアロマオイル10%濃度の香りを使うことで「よし、仕事頑張るぞ!」と気持ちをサポートしてくれます。
アロマオイル15〜20%濃度を使う場面
アロマオイル15〜20%濃度を使うと、心理的な負担が増える可能性はありますが、集中力を高め、仕事の効率をアップさせてくれる素晴らしい効果が期待できます。そのため大事な仕事を始める前など「ここ一番!」といった場面で使用することで、仕事のパフォーマンスを高めてくれるでしょう。集中して仕事をすると、その後にクタクタになったり、疲れを感じると思いますが(心理的負担)、15%〜20%濃度のアロマオイルを使うことでも同じこと起こるのだと思います。
仕事の効率・集中力・やる気をアップさせるアロマテラピーの使い方
「仕事の効率・集中力・やる気をアップさせる」アロマテラピーの使い方として、アロマスプレーがオススメです。手作りのアロマスプレーを作ることで、濃度を調整でき使いたい場面によって使い分けることができるためです。仕事を始める前のモチベーションアップにはアロマオイル10%濃度、「ここ一番!」といった重要な仕事の前には15〜20%濃度を使ってみてください。
アロマスプレーの作り方
【用意するもの】
- 無水エタノール:20ml
- 精製水:10ml
- アロマオイル:60滴(10%濃度)、90滴(15%濃度)、120滴(20%濃度)
- スプレー容器(50ml用)
【作り方】
- スプレー容器に無水エタノール入れる
- スプレー容器にアロマオイルを加え、軽く容器振る
- 精製水を加え、容器に蓋をして、再度混ぜ合わせる
【保存方法】
- 使用前に振ってから使う
- 2〜4週間を目安に使い切る
【ポイント】
- 無水エタノールや精製水は薬局、ドラッグストア、アロマ専門店、ネットで購入可能
- (精製水が購入できない場合は浄水器の水、もしくは水道水で代用)
- (無水エタノールが購入できない場合は、市販のウォッカで代用)
- アロマオイルの濃度が高いため、肌には使用しない
- 職場で香りを広げたくないときはティッシュにスプレーする
アロマスプレーに使うアロマオイルは、ペパーミント、ローズマリー、グレープフルーツなどの覚醒作用のあるアロマオイルを6割程度使い、残りの4割をお好きな香りのアロマオイルをブレンドすると、香りを楽しむことができるのでオススメの割合です。ブレンド方法がわからない場合はこちらの記事を参考にしてみてください→【記事まとめ】調香師が使う簡単ブレンドアロマオイルの作り方と3つのコツ
ニールズヤード 「クリアフレッシュ」
ニールズヤードから発売されている「クリアフレッシュ」は、ペパーミントやレモン、ブラックペッパーなどがブレンドされたオイルです。爽やかなシトラスグリーンの香りが、スッキリとしたクリアな雰囲気で満たしてくれます。アロマオイルがそのままブレンドされていますので、アロマスプレーを作る時のアロマオイルの代わりに使うことができます。アロマテラピーを試したことがない方は、まずはクリアフレッシュを使ってみて、いろいろなアロマオイルを購入されるのも良いと思います。
いかがだったでしょうか?
「【アロマオイルの濃度で違う】香りによる仕事の効率・集中力・やる気」をご紹介させていただきました。皆さんの疑問の解決に少しでもお役に立てると嬉しいです!アロマテラピーは仕事のパフォーマンスを向上させるサポートをしてくれますので、ぜひ試してみてください。