こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回はアロマオイル(精油)を無駄にしない!保存方法と酸化しやすいオイルをご紹介したいと思います。
心地よい香りで生活を豊かにしてくれるアロマオイル。気がついたときには酸化して香りが劣化してしまっている…。そんな経験をされた人もいらっしゃるのではないでしょうか?大切なアロマオイルだからこそ、正しい保存方法を知っておきましょう。酸化しやすいアロマオイルもご紹介しますので、アロマテラピーを使い始めた人や、これから使ってみようと考えている人は、ぜひチェックしてみてください。
アロマオイル(精油)の基礎知識
オーガニックの有効成分が詰まったアロマオイルは、心地よい香りで癒しを届けてくれるだけでなく、さまざまな心身のトラブルを解消するために働きかけてくれます。その効果は世界中の研究によって報告されており、すでに論文は1000以上も投稿されているのです。海外では医療として用いられることもあるアロマテラピーは、天然由来のアロマオイルを使うことが基本であり、エッセンシャルオイルもしくは精油とよばれる良質なアロマオイルを用います。エッセンシャルオイル(精油)には、防腐剤や酸化防止剤が含まれていないため、正しい保存方法を理解することが大切です。アロマオイル、エッセンシャルオイル、精油の違いを知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
アロマオイル(精油)の正しい保存方法
アロマオイル(精油)は、オーガニックの成分のみでできているためとてもデリケート。安心・安全にアロマテラピーを使うために、正しい保存方法をチェックしていきましょう。
アロマオイル(精油)の保存方法のポイント
- 直射日光を避け、風通しの良い冷暗所に保管する
- 温度・湿度に気をつける
- 遮光性のあるガラス瓶に入れて、キャップをしっかり閉める
①直射日光を避け、風通しの良い冷暗所に保管する
アロマオイルに含まれる成分は、光によって酸化して品質が落ちてしまいます。とくに直射日光には紫外線が含まれ、より劣化を促進させてしまうため要注意です。アロマオイルのボトルは小さく可愛らしいので、部屋のインテリアとして明るい場所へ置いておきたいと考えてしまいますが、品質を保つためにはあまりオススメできません。できれば木箱などに入れ、風通しのよい冷暗所に置いてあげましょう。
温度・湿度に気をつける
アロマオイルはいわば生もののようなもので、温度・湿度にも注意が必要です。温度は20℃前後がアロマオイルにとって適温とされており、夏場には冷暗所を確保してあげましょう。そのような場所を確保できないときは、冷蔵庫の野菜室やワインセラーに保管することもオススメ。冷蔵庫などで保管したときは、キャップを開ける前に常温に戻してから開けるようにしてください。またアロマオイルは湿気や水に弱いので、湿度が高くなるバスルームや脱衣所、洗面所などには置かないようにしましょう。
③遮光性のあるガラス瓶に入れて、キャップをしっかり閉める
アロマオイルは遮光性のあるガラス瓶にいれて保管するようにしましょう。光による酸化を防ぐためと、アロマオイルはプラスティックを溶かす性質があるためです。溶け出したプラスチックが混ざったアロマオイルを、肌などに使うのはとても危険です。またドロッパーとよばれる、アロマオイルを垂らす部分にはプラスチックが使われていることが多いため、横にして置くのではなく、立てて置くようにしましょう。またアロマオイルの心地よい香りを感じることができるのは、アロマオイルの揮発性の高さのおかげでもあります。キャップを開けたままにしてしまうと、揮発してしまったり、酸化する原因となるので、使用したあとはしっかりとキャップを閉めるようにします。
酸化しやすいアロマオイル
アロマオイルの使用目安として開封後1年になります。なかには酸化しやすいアロマオイルがあり、それらは開封後半年以内に使い切るようにしましょう。ここでは酸化しやすい性質をもつ成分と、それらを含む代表的なアロマオイルをご紹介します。
酸化しやすいアロマオイルの成分
リモネン
酸化しやすいアロマオイルとして、代表的なのが柑橘系のアロマオイルです。柑橘系に多く含まれる「リモネン」が酸化しやすい性質を持つとされています。
- オレンジスイート
- グレープフルーツ
- レモン
- ベルガモット
- マンダリン
- ライム
- ユズなど
ピネン
針葉樹から採油されるアロマオイルに多く含まれます。
- サイプレス
- ジュニパー
- ローズマリー
- パインなど
シトロネラール、シトラール
シトロネラールとシトラールは紫外線に弱く酸化しやすい成分です。レモンのような香りを持つことが特徴で、虫除けなどにも活躍してくれます。
- ユーカリレモン
- レモングラス
- リトセア
- メリッサなど
酸化してしまったアロマオイルは危険
酸化してしまったアロマオイルは、肌や粘膜を刺激する可能性があるので、肌につけるのは必ず避けましょう。アレルギー反応がでて肌が赤くなったり、炎症を起こすことがあります。使用期限の目安を過ぎてしまったアロマオイルをすぐに廃棄するのはもったいないので、香りに明らかな変化がないときは、芳香浴や掃除に利用することも良いでしょう。
いかがでしたでしょうか?
「アロマオイル(精油)を無駄にしない!保存方法と酸化しやすいオイルとは」をご紹介させていただきました。オーガニックの”恵”が詰まったアロマオイルなので、せっかくであれば大切にしてあげたいもの。安心・安全にアロマテラピーを使うためにも、ご紹介した内容を取り入れてみてください。ご紹介した内容が皆さんのお役に立てると嬉しいです。