こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は【梅雨の時期におすすめアロマ】心とカラダの体調不良を癒す効果的な方法をご紹介したいと思います。
ジメジメした梅雨の時期は、なんだか体調が優れない。カラダが重くてダルい、気分が落ち込む、肩こりがひどくなる、頭が痛い、カラダがむくむ、食欲がないなど、さまざまな体調不良が起こりやすい季節です。そんなときはアロマテラピーがおすすめ。アロマテラピーで用いられるアロマオイル(精油)には、梅雨の時期におこる体調不良に、心地よい香りと有効成分で心身に癒やしを与えてくれます。効果的なアロマテラピーの活用方法をご紹介しますので、心身ケアの参考にしてみてください。
梅雨の時期にやってくる体調不良、、、その原因とは?
梅雨の時期はなんだか体調が優れないと感じる人は多く、株式会社リーフェが実施したアンケート結果では全体の約3割も。とくに50代女性では7割近くが、梅雨時期に体調を崩しやすいと回答しています。なぜそのような体調不良がおこるのでしょうか?それは「気温」「気圧」「湿度」が深く関わっていて、人の心とカラダに影響を及ぼします。
気温の寒暖差
梅雨の時期は、真夏のように晴れた暑い日があれば、雨で気温がぐっと下がったりと、気温差の激しい時期でもあります。1日のなかでも昼間は暑いくらいなのに、朝晩はひんやりして寒いといった日も少なくありません。このような気温差は、カラダにとってストレスを与え、自律神経に乱れをおこすことで、さまざまな体調不良としてあらわれます。
気圧の変化
気圧が低い状態が続くことでも自律神経のバランスが乱れやすくなります。大気が低気圧になると、カラダは副交感神経が活発に働くようになります。自律神経は交感神経と副交感神経によって構成され、副交感神経は緊張をほぐしてリラックスした状態にさせてくれる一方で、脳やカラダがお休みモードになることで、ダルさを感じたり、眠気を感じてしまいます。また頭痛もちの人には、気圧が下がることが大敵。気圧は5hPa下げると頭痛が起きやすくなるとされており、偏頭痛は気圧と気温の変化が関係していることがわかっています。
湿度が高い
湿度が高くなると、体内の水分代謝や消化吸収がうまくできなくなってしまいます。余分な水分が汗や尿として外に排泄できず、体内にたまってしまうことで、カラダがむくみやすくなってしまいます。また消化吸収がうまくおこなわれないことで、食欲が減退したり、下痢、吐き気、消化不良、だるさなど、さまざまな症状を引き起こします。冷たい食べ物や飲み物は消化不良を悪化させますので、暖かいものをとるように意識することが大切です。また味の濃いものや、脂肪分が多いものは胃腸に負担をかけるので気をつけましょう
梅雨の時期に起こりやすい体調の変化
- カラダが重くてダルい
- 疲れやすい
- 気分の落ち込み
- 肩こり、腰痛
- 頭痛
- むくみ
- 食欲不振
- 下痢
- 不眠
- 風邪をひきやすい
何かと体調不良になりやすい梅雨の時期。梅雨の時期に体調を崩してしまうと、夏バテを起こしやすく、楽しく夏を迎えることができません。しっかりと心身のケアをおこなってあげましょう。
【梅雨時期の体調不良を癒す】おすすめのアロマオイル
オーガニックの有効成分が凝縮されたアロマオイル(精油)は、梅雨の時期におこる心身トラブルに対して心強い味方になってくれます。心地良くもあり、スッキリとした香りを用いることで、心もカラダもリフレッシュ。ご自身に合ったアロマオイルを取り入れてみましょう。
カラダがダルい、気分の落ち込み
カラダがダルい、気分が落ち込んでやる気がでないなど、副交感神経が活発になっているときは、交感神経を刺激して、元気にさせてくれるアロマオイルを取り入れましょう。アロマディフューザーやアロマストーンなどを使って、アロマオイル本来の香りを楽しむと良いでしょう。
ローズマリー
「ローズマリー」は和名でマンネンロウとよばれ、「海のしずく」を意味するラテン語から由来しているとされています。ローズマリーの品種は、シネオール、ベルベノン、カンファーなど数多くあり、スッキリとしたハーブ調の香りが、シャキッと心身を元気にさせてくれます。その作用は脳を活性化させ、集中力や記憶力を向上させてくれるほど。ローズマリーに含まれる「1.8シネオール」が多いほど、スッキリしたフレッシュな香りが強くなるので、1.8シネオールを多く含むアロマオイルを選ぶと良いでしょう。カラダがダルい、気分が落ち込んでやる気がでないときに、ピッタリのアロマオイルです。ローズマリーのアロマオイルは、レモンとも香りの相性が良いので、ブレンドして使うこともオススメ。頑張って仕事や勉強をしたいときに、ローズマリーのアロマオイルをティッシュやコットンに2滴垂らして、深呼吸するように香りを楽しみましょう。
レモン
料理やジュースなどでお馴染みの「レモン」は、爽やかで清涼感あふれる香りで、リフレッシュしたいときに最適。レモンのアロマオイルの心地よい香りにはリモネンが含まれており、交感神経を刺激することによって、明るい気持ちにさせてくれます。また「幸せホルモン」とよばれるセロトニンを増やす作用もレモンのアロマオイルにはあり、沈んでしまった気分を改善するように働きかけてくれるため、梅雨の時期の心のケアには嬉しい作用がたくさん。爽やかでフレッシュな香りは多くのひとに好まれるため、アロマディフューザーで香りを部屋に満たしてあげても良いですし、ローズマリーと同じようにティッシュやコットンに垂らして、香りを使うこともオススメです。
頭痛
スッキリとした爽快感のある香りで、多くの人に親しまれる「ペパーミント」は、歯磨き粉やガムなどに使われることでもお馴染み。古くから薬用として世界中で親しまれてきました。ペパーミントに含まれる香り成分のメントールには、頭痛や偏頭痛の痛み、発作回数を減少される研究報告があり、定期的に香りを用いることで頭痛の予防、痛みを感じたときに香りを用いることで、痛みを緩和してくれる効果が期待できます。定期的に使うときは、アロマディフューザーで10〜20分程度香りを吸入すると良いでしょう。またペパーミントのアロマオイルには、脳の血流量を増加させ、交感神経を高める作用があるため、やる気がでないときにもオススメ。そのほかにも吐き気、腹痛、下痢にも優れた作用を持っているので、梅雨時期に使いたいアロマオイルのひとつです。
むくみ
梅雨の時期にむくみやすいかたには、水分、血液、リンパ液などの組織液が滞っている可能性があります。そこで用いたいのが、静脈やリンパの流れを促す「うっ滞除去作用」を持っているアロマオイルを使ったマッサージ。アロママッサージは心地よい香りを楽しみながら、カラダの滞りを減少させ、むくみ解消に働きかけてくれます。グレープシードオイルなどのキャリアオイル10mlに、アロマオイルを4滴加えることで、簡単にマッサージオイルを作ることができます。夜のリラックスタイムなどに、20分間むくみの気になる部分を中心に、優しくマッサージしてあげましょう。
グレープフルーツ
果実がブドウの房のように実ることから、グレープの名前が付いた「グレープフルーツ」。そのみずみずしいフレッシュな香りは、楽園にいるかのような陽気な気分にさせてくれます。グレープフルーツのアロマオイルには、血液やリンパの流れを促す作用に優れており、むくみの解消に効果的です。また香り成分のヌートカトンには脂肪燃焼作用があるとされており、セルライトの除去、ダイエットなどを目的とした使われ方でも愛用されています。アロママッサージに用いることで嬉しい作用がたくさんありますが、グレープフルーツのアロマオイルには、日光にあたるとシミになってしまう、光感作作用があるため、日中にマッサージすることは避けましょう。
サイプレス
イトスギ、ホソイトスギとも呼ばれ、公園や庭にも広く栽培される「サイプレス」は、森林浴気分を楽しめる香りで、心のリフレッシュにも使いたいアロマオイルのひとつです。サイプレスはうっ滞除去作用に優れたアロマオイルのひとつであり、3ヶ月サイプレスを使うことで、ウエストを6cm減少される研究報告があるほどの優れもの。柑橘系のアロマオイルとの香りの相性が良いので、グレープフルーツとブレンドしてアロママッサージオイルを作ることもオススメです。キャリアオイル10mlに、アロマオイル4滴を加えるときは、2滴ずつでも良いですし、ご自身の好きな香りの割合で使ってみてください。
食欲不振
梅雨の時期に食欲がなくなってしまう人も少なくありません。梅雨の時期にチカラを蓄えておかないと、夏バテしてしまうことも、、、そうならないために食欲を増進されるアロマオイルや、消化を促してくれるアロマオイルを使いましょう。アロマオイルの香りをそのまま使っても良いですし、アロママッサージオイルを作って、食事を食べ終わってから20分後に、みぞおちあたりをトリートメントする方法も良いでしょう。
ジンジャー
日本はもちろん、世界中でスパイスや薬用と用いられてきた生姜。その生姜の根から採油される「ジンジャー」のアロマオイルは、ピリッとしたスパイシーな香りが特徴的で、その香りには落ち込んだ気持ちを、明るく前向きにさせてくれる効果があります。日本でも食欲増進、消化促進の作用があることが有名なジンジャーですが、アロマオイルにもその嬉しい作用があり、男性にも人気のある香りです。またジンジャーのアロマオイルにはカラダを温める作用もあるので、梅雨時期の寒い日にマッサージオイルとしも活躍してくれるでしょう。
バジル
英名の「王の」という意味に由来するともされるバジルは、料理にも多用されるインド原産の植物。バジルのアロマオイルは、清々しくスパイシーな香りで、頭をスッキリとさせ、集中力を高めてくれる作用があります。バジルのアロマオイルにも、食欲増進、食化促進の作用があるため、食欲不振の解消に心強い味方になってくれます。腹部の膨満感を抑制する作用も期待されていることからも、梅雨時期の心身ケアとして用いたいアロマオイルのひとつです。
梅雨の時期に肩こり、腰痛でお悩みの方には、こちらの記事がおすすめです→【腰痛や肩こりの原因を抑える】アロマオイル8種類のCOX-2阻害作用
アロマテラピーの注意点、その他の梅雨に使いたい用途
オーガニックの有効成分を活用するアロマテラピー。そんなアロマテラピーでも注意が必要です。そのひとつとして、良質なアロマオイルを用いることです。100円均一などで販売されているアロマオイルには、合成香料が使われており精油の有効成分を含んでいないため、ご紹介したような効果が期待できません。アロマテラピーとしてアロマオイルを使うときは、精油もしくはエッセンシャルオイルと記載された、良質なアロマオイルを使うようにしてください。香りを楽しむだけであれば、100円均一のアロマオイルでも良いですが、しっかりと心身のケアをしたいときは、良質なアロマオイルを選ぶようにしましょう。プラナロム/健草医学舎、生活の木、ニールズヤードなどの、アロマ専門店のアロマオイルを選ぶことがオススメです。
その他の梅雨に使いたいアロマテラピー用途
梅雨の時期には心身トラブルだけでなく、カビやダニの繁殖も大敵。ダニは梅雨の時期に150倍も増えるとされています。そんなときにもアロマテラピーがオススメ。心地よい香りのアロマオイルは、カビやダニの対策にも活躍してくれるのです。効果的なアロマオイルを活用した使い方はこちらの記事を参考にしてみてください。
いかがだったでしょうか?
「【梅雨の時期におすすめアロマ】心とカラダの体調不良を癒す効果的な方法」をご紹介させていただきました。オーガニックの有効成分を活用したアロマテラピーには、梅雨の時期におこるさまざまな心身のトラブル解決に働きかけてくれます。簡単な方法でもアロマテラピーを用いることができますので、よかったら試してみてください。ご紹介した内容がみなさんのお役に立てると嬉しいです。