こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は【効果的な仮眠のコツはアロマ⁉︎】2時間・短時間睡眠でストレス緩和をご紹介したいと思います。
眠気に襲われながら仕事をしてもミスが多くなり、勉強していても集中できない。誰しもが経験する睡魔との闘い。そんなときに役に立つのがアロマテラピーを使った仮眠。仮眠だけでも頭をスッキリさせ、仕事を効率的にするには良いことですが、そこにアロマテラピーを加えることで、短時間睡眠でも心身のケアをしっかりと行ってくれます。疲れがたまっている人や、ビジネスパーソン、夜勤での仮眠など、忙しい人だからこそ取り入れて欲しいコツなのです。
仮眠のときに使いたいアロマテラピー
オーガニックの有効成分が詰まったアロマオイル(精油)は、心地よい香りで癒しを届けてくれるだけでなく、仮眠のときに使うことによって、ストレスを軽減して心とカラダのケアをしてくれます。アロマテラピーは睡眠の質を改善したり、スッキリした目覚めをサポートをしてくれるなど、日本だけでなく、世界中で行われた研究によって効果が認められているほど。仮眠をより効率的・効果的にするのがラベンダーのアロマオイル、スッキリした目覚めをサポートしてくれるのがローズマリーのアロマオイルです。
仮眠を効率的・効果的にするアロマオイル
- ラベンダー
- ローズマリー
アロマテラピーの研究
健康成人9名を対象にラベンダーのアロマオイルを使用した仮眠時と、アロマオイルを使用しなかった仮眠時での、客観的ストレス指標(唾液中のα-アミラーゼ、クロモグラニンA)を比較検討したところ、ラベンダーのアロマオイルを使用した仮眠時では、有意に客観的ストレス指標の改善が認められた(研究①)。
夜勤を行う看護師20名を対象にアロマオイルを使わない仮眠時と、アロマオイルを使用した仮眠時での、脳波の違いを測定し睡眠の質を比較検討した。アロマオイルは睡眠時にラベンダーオイルを1滴垂らし枕元に設置し、 目覚めた後にローズマリーオイルを1滴コットンに垂らし香りを与えた。結果としてアロマオイルを使用した仮眠時において、覚醒までの時間を短縮し、睡眠の質を改善する効果が認められた(研究②)。
仮眠のすすめ
慢性的な寝不足が多い日本人は、毎朝起きた時点で疲れている、身体がいつもダルいなど、日中の体調不良を感じている人が少なくありません。睡眠不足が続くと、仕事でのミスや、集中できずにパフォーマンスの低下を招くだけでなく、体調を崩してしまいます。できれば十分な睡眠時間の確保ができれば良いのですが、それができないときにオススメなのが仮眠です。仮眠を取り入れることで頭をシャキっと目覚めさせ、仕事や勉強の効率をアップされることが研究結果としても報告されています。
寝過ごしに注意!効果的な仮眠の長さ
仮眠の長さは10〜15分とるのがベストです。30分以上の仮眠をとってしまうと、熟睡モードにシフトしてしまい、目覚めが悪くなってしまいます。頭をリフレッシュさせ、仕事や勉強に集中するためには、仮眠は適切な長さで切り上げるのがポイント。また夜勤がある人たちは、2時間(120分)の仮眠をとることも良いでしょう。睡眠サイクルは深い眠りのノンレム睡眠、浅い眠りのレム睡眠が90分の周期で繰り返されますが、寝付くまでの時間を考慮して、1睡眠サイクルを終える120分で起きることが、レム睡眠のタイミングで目覚めることができるため良いとされています。
効果的な仮眠の長さ
- 仕事中・勉強中:10〜15分
- 夜勤:2時間(120分)
仮眠のコツはアロマ⁉︎2時間・短時間睡眠でストレス緩和
仮眠のときにアロマテラピーを用いることによって、短時間睡眠でもしっかりと心身のストレスケアが行うことができ、目覚めもスッキリさせることができます。そんな嬉しい作用をもったアロマテラピーが仮眠のコツなのです。
効果的な仮眠のためのアロマテラピーの使い方
仮眠をとるときにラベンダーのアロマオイル、仮眠を終えたときにローズマリーのアロマオイルを使うと良いでしょう。ラベンダーのアロマオイルを仮眠時に使うことで、短時間睡眠であってもしっかりと心身を休息させてくれ、仮眠を終えたときにローズマリーのアロマオイルを使うことで、スッキリした目覚めをサポートしてくれます。自宅であればアロマオイルをアロマディフューザーや、アロマストーンを用いることで、しっかりと香りを取り入れることができるので活用しましょう。10〜15分の仮眠であれば、アロマストーンに3〜4滴アロマオイルを垂らすだけで充分です。職場などではティッシュやコットンにアロマオイルを垂らして使う方法が最も簡単です。ラベンダーのアロマオイルを2滴垂らし仮眠する場所の近くに起き、目覚めた後にローズマリーのアロマオイルを1滴垂らし、深呼吸するように香りを取り入れることが効果的です。
ラベンダー
アロマテラピーの万能精油ともよばれ、多くの人に親しまれているラベンダー。なかでも真正ラベンダー(ラベンダー・アングスティフォリア)の品種は、爽やかな甘酸っぱい香りが特徴で、最もラベンダーらしい香りと称されます。ストレス緩和と安眠を導く代表格でもあるラベンダーには、「リナロール」や「酢酸リナリル」が含まれ、不安や緊張で揺らぐ心を穏やかに保ってリラックスさせてくれます。その作用は幸せホルモンとよばれる「セロトニン」や「オキシトシン」を増加させることによるものとも考えられ、心身のケアにピッタリのアロマオイルなのです。また爽やかな甘酸っぱいラベンダーの香りは、自律神経を整えることによって、疲労感を緩和する嬉しい作用も。仮眠のときや夜のリラックスタイムなどに用いると良いでしょう。
ローズマリー
ローズマリーは和名でマンネンロウとよばれ、「海のしずく」を意味するラテン語から由来しているとされています。ローズマリーの品種は、シネオール、ベルベノン、カンファーなど数多くあり、スッキリとしたハーブ調の香りが、シャキッと心身を元気にさせてくれます。その作用は脳を活性化させ、集中力や記憶力を向上させる効果が研究でも認められているほど。ローズマリーに含まれる「1.8シネオール」が多いほど、スッキリしたフレッシュな香りが強くなるので、仮眠を終えた後に使う場合は、1.8シネオールを多く含むアロマオイルを選ぶと良いでしょう。元気にさせてくれる香りなので、カラダがダルい、気分が落ち込んでやる気がでない、そんなときにも活躍してくれます。ローズマリーはレモンのアロマオイルとの香りの相性が良いので、柑橘系のフレッシュな香りをプラスして、目覚めに使うこともオススメです。
ロールオンフレグランス
ニールズヤードから販売されているロールオンフレグランスは、オーガニックのアロマオイルがブレンドされた塗るタイプのアロマです。コンパクトで可愛らしいデザインになっており、外出先や会社に持ち運びに便利で、サッと取り出して塗るだけで使うことができる優れものです。アロマパルスリラクセーションは、ラベンダー、ベルガモット、フランキンセンスなど、花に囲まれているような甘く穏やかな香りで癒しを届けてくれるため仮眠時に、アロマパルスパワーは、ローズマリー、グレープフルーツなど、摘みたてのシトラスとハーブの香りが、スッキリした目覚めや元気を与えてくれるため、仮眠を終えたあとにオススメです。プロがブレンドしたバランスの良い香りになっているので、アロマテラピーを使ったことがない人は、まずはロールオンフレグランスを試してみることも良いと思います。
いかがだったでしょうか?
「【効果的な仮眠のコツはアロマ⁉︎】2時間・短時間睡眠でストレス緩和」をご紹介させていただきました。オーガニックの有効成分を活用したアロマテラピーは心地よい香りで癒しを届けてくれるだけではなく、心身を癒したり、元気を与えてくれるなど、忙しい人にとって嬉しい作用がたくさんあります。アロマテラピーは簡単な方法で用いることができますので、仮眠とともにアロマテラピーを使ってみてください。ご紹介した内容が皆さんのお悩み解決になると嬉しいです。
参照:①Influences of Lavender Essential Oil Inhalation on Stress Responses during Short-Duration Sleep Cycles: A Pilot Study、②16時間夜勤看護師の仮眠時へのアロマセラピー導入効果