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身体のケア

嗅覚障害に効果的なアロマ_嗅覚トレーニングでも使う5種類の香り

 

こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は【嗅覚障害に効果的なアロマ】嗅覚トレーニングでも使う5種類の香りをご紹介したいと思います。

嗅覚は人間の五感のなかでも、香りを感じるために大切な働きをするだけでなく、食事の味を楽しむことにも影響を与えます。そのため嗅覚障害になり匂いが感じにくくなることは、生活のうるおいや楽しみを奪われてしまうことになるのです。そんなときにオススメなのがアロマテラピー。アロマテラピーで用いられるアロマオイル(精油)には、鼻の働きを活発にさせる作用などが研究でも報告されており、嗅覚を戻すためのトレーニングにも用いられてきました。どのようなアロマオイルが効果的なのか、また嗅覚を回復させるための使い方もご紹介しますので、ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

 

嗅覚障害に効果的な5種類のアロマオイル

 

オーガニックの有効成分が詰まったアロマオイル(精油)には、嗅覚を活発にするために働きかけてくれるだけでなく、心地よい香りで癒しを届けてくれます。その素晴らしい作用は、匂いを感じにくいなどの嗅覚障害で悩む人々のためにも用いられ、有効性が数多くの研究論文が報告されてきました。そのなかでも嗅覚トレーニングでも使用される、オススメのアロマオイルがこちらになります。

 

嗅覚を回復する作用が期待できるアロマオイル

  • ユーカリ
  • クローブ
  • レモン
  • ラベンダー
  • ローズ

 

ふみや
ふみや

アロマテラピーは医療ではありませんが、嗅覚障害で苦しむ人を救うべく医療現場で用いられることがあります。コロナ感染症による嗅覚障害にも使用されることもあるのです

 

 

 

 

 

 

嗅覚障害はなぜおこるのか?

 

匂いを感じる器官である鼻に異常をきたす「嗅覚障害」。私たちは匂いを感じるとき、匂いの粒子が嗅粘膜の線毛によってキャッチされることで、嗅神経を通って脳へ伝わり匂いを認識します。そのことによって心地よい香りを感じたり、美味しい食事の匂いに誘われるのですが、嗅覚に障害をきたすことによって、それらを感じられなくなり、生活の楽しみを奪われてしまうのです。嗅覚は危険を察知するためにも重要は働きがあり、煙の匂いで火事に気がついたり、食品の腐敗に気づいたりと、身を守ることにおいても大切な働きをしてくれるため、嗅覚障害は日常生活にも支障をきたします。

 

嗅覚障害の原因

嗅覚障害の原因は、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの耳鼻咽頭におこる病気によるものが40%程度、ウイルスなどの感染症による嗅神経の障害が40%程度とされています。そのほかには加齢によって嗅粘膜が薄くなることが原因となったり、脳疾患などの外傷、精神的ショックやストレスなどがあげられます。

嗅覚と味覚

嗅覚と味覚は密接な関係があります。風邪をひいて鼻がつまったとき、花粉症で鼻水がでるときなどに、味を感じにくくなった経験がある人も多いのではないでしょうか?食事は舌だけで感じているのではなく、口から鼻に空気が抜けるときに感じ取る香りが合わさって味を感じています。嗅覚障害の患者さんは味の区別がつきにくいことで悩む人も多いとされています。

 

ふみや
ふみや

嗅覚と味覚は密接に関係しているので、嗅覚障害を改善することによって「食事が美味しくなった!」と実感する人もいるのです

 

 

 

 

 

 

嗅覚トレーニングでも使う5種類アロマオイル

 

嗅覚を回復させるために働きかけてくれるユーカリ、クローブ、レモン、ラベンダー、ローズのアロマオイル。これらのアロマオイルには、嗅覚障害を有する患者さんに使用され、匂いを感じる閾値を低下させることで香りを感じやすくさせたり、嗅覚情報の処理に関わる嗅球の体積を10%以上増加させる効果などが、研究論文として発表されています(研究参照)。それぞれのアロマオイルを詳しくご紹介したいと思います。

 

ユーカリ

オーストラリア原産の植物で700種類以上存在するとされるほど、多くの品種があるユーカリ。オーストラリア原住民のアボリジニが、感染症予防などの治療薬として用いるなど、古くからその効果が期待され薬用としても使用されてきました。豊富な種類が存在するユーカリであるため、アロマオイルも複数ありますが、嗅覚を回復されるためにオススメなのがユーカリ•ラディアタの品種。アレルギー性鼻炎、花粉症、感染症に対して効果的な「1•8シネオール」の成分を多く含んでおり、嗅覚障害の原因にもアプローチしながら、嗅覚を活発にするために働きかけてくれます。ツーンとスッキリした香りが爽快感を与えてくれ、気分をリフレッシュさせてくれます。

 

ユーカリはこんな人にオススメ
  • ツーンとスッキリした爽やかな香りでリフレッシュしたい
  • アレルギー性疾患、ウイルスなどの感染症、精神的ストレスによる嗅覚障害

 

 

クローブ

日本では丁子(ちょうじ)として、古くからスパイスとして用いられたクローブ。原産地はインドネシアと言われ、紀元前3世紀には中国に伝えられ、シルクロードを経て全世界へ伝わりました。ヨーロッパでは金と同等と扱われるほど高価であったクローブには、アロマオイルのなかでもトップクラスの優れた抗菌・抗ウイルス作用があり、感染症対策に使用される代表格のひとつ。エキゾチックで甘みのあるスパイシーな香りは、気持ちを明るく高揚させパワーを与えてくれます。ウイルスなどの感染症による嗅覚障害の回復において、心強い味方となってくれるでしょう。

 

クローブはこんな人にオススメ
  • エキゾチックで甘みのあるスパイシーな香りに元気をもらいたい
  • ウイルスなどの感染症による嗅覚障害

 

 

レモン

料理やジュースなどにも用いられる、爽やかな清涼感あふれる香りのレモン。レモンの心地よい香りには「リモネン」が含まれており、交感神経を刺激することによって、明るく前向きな気持ちにさせてくれます。またレモンのアロマオイルには、幸せホルモンの「セロトニン」を増やす作用があり、嗅覚の回復のために働きかけてくれるだけでなく、嗅覚障害によって落ち込んでしまった心のケアとしても使いたいアロマオイルです。アロマテラピーを使ったことがない人にも馴染みやすい香りなので、初めてアロマテラピーを使う人にオススメ。

 

レモンはこんな人にオススメ
  • 爽やかな清涼感あふれる香りが好き
  • ウイルスなどによる感染症、加齢、精神的ストレスによる嗅覚障害

 

 

ラベンダー

アロマテラピーの万能精油ともよばれ、多くの人に親しまれているラベンダー。なかでも真正ラベンダー(ラベンダー・アングスティフォリア)の品種は、爽やかな甘酸っぱい香りが特徴で、最もラベンダーらしい香りと称されます。ストレス緩和と安眠を導く代表格でもあるラベンダーには、「リナロール」や「酢酸リナリル」が含まれ、不安や緊張で揺らぐ心を穏やかに保ってリラックスさせてくれます。その作用は幸せホルモンとよばれる「セロトニン」や「オキシトシン」を増加させることによるものとも考えられ、心身のケアにピッタリのアロマオイル。安眠作用があるので、就寝時や夜のリラックスタイムなどに用いると良いでしょう。

 

ラベンダーはこんな人にオススメ
  • 爽やかな甘酸っぱい香りに包まれたい
  • 精神的ストレス、ウイルスなどによる感染症、加齢による嗅覚障害

 

 

ローズ

世の女性を魅了する、甘美でセクシャルな香りのローズ。美容のためのスキンケアに用いられるだけでなく、心地よい香りによるストレスケアにも優れた作用を持ちます。イライラ、頭痛、胸の張りなどの月経前症候群、生理中のトラブル、更年期障害の症状を改善する効果が認められた研究が数多く報告されているほど。女性に嬉しい作用で幅広く活躍してくれるローズのアロマオイルは、嗅覚障害によって塞ぎ込んでしまった気持ちを包み込み、優しく背中を押してくれるでしょう。

 

ローズはこんな人にオススメ
  • 甘美でセクシャルな香りで癒されたい
  • 精神的ストレス、加齢による嗅覚障害

 

ふみや
ふみや

嗅覚障害をおこす原因や、ご自身の好きな香りに合わせてアロマオイルを選ぶと良いでしょう

 

 

 

 

嗅覚障害に効果的なアロマを使った嗅覚トレーニング

 

ここでは嗅覚を回復させるために働きかけてくれる、ユーカリ、クローブ、レモン、ラベンダー、ローズのアロマオイルを使った嗅覚トレーニングの方法をご紹介したいと思います。

 

嗅覚トレーニングの方法

5種類のアロマオイルの香りを1日2回吸入してみてください。香りを使うときは深呼吸するように深く吸い込むことがポイント。アロマオイルはアロマディフューザーを使って、香りを部屋に満たしてあげることも良いですし、アロマオイルをコットンやティッシュに2滴垂らして、香りを吸い込む方法も簡単でオススメです。アロマオイルはできれば2種類以上用いるようにしてください。嗅覚は人によって感じやすい匂いや、香り成分が異なるため、違った角度からのアプローチができるように、複数種類のアロマオイルを使用すると良いでしょう。

 

アロマオイルの選び方

嗅覚トレーニングとしてアロマオイルを使うときは、精油もしくはエッセンシャルオイルと記載された良質なアロマオイルを選ぶようにしてください。100円均一などで販売されているアロマオイルは、合成香料が使用されているため、ご紹介したような嗅覚を改善する作用が期待できません。しっかりと嗅覚の働きを活発化させるために、良質なアロマオイルを用いるようにしましょう。どのブランドが良いかわからない人は、プラナロム/健草医学舎、生活の木、ニールズヤードなどの、アロマ専門店から購入されると良いと思います。

 

生活の木 「エッセンシャルオイル入門セット・アロマテラピー検定2級」

アロマ専門店の生活の木から、ユーカリ、レモン、ラベンダー、ローズなど、10種類のアロマオイルがセットになった「エッセンシャルオイル入門セット・アロマテラピー検定2級」が販売されています。少量ずつのセットになっているので、アロマオイルを持っていない人は入門セットを購入されることも良いと思います。嗅覚トレーニングに使わないアロマオイルは、さまざまな用途で使うことができますので、私のブログ記事をよかったら参考にしてみてください。

 

 

 

 

 

いかがだったでしょうか?

 

「【嗅覚障害に効果的なアロマ】嗅覚トレーニングでも使う5種類の香り」をご紹介させていただきました。オーガニックの有効成分が詰まったアロマオイルは、嗅覚を回復させるために働きかけてくれます。簡単な方法で嗅覚トレーニングを行うことができますので、ぜひ試してみてください。もし匂いが全く感じられない、嗅覚障害が長く続く場合は早めに医療機関を受診するようにしましょう。

 

 

 

研究参照:Changes in olfactory bulb volume following lateralized olfactory training、Effects of olfactory training in patients with olfactory loss

 

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