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アロマの基礎知識

アロマテラピーとアロマセラピー_意味の違いとは?簡単な歴史解説

 

こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は【アロマテラピーとアロマセラピー】意味の違いとは?簡単な歴史解説についてご紹介したいと思います。

私がアロマテラピーを学び始めたときは、アロマテラピーとは何なのか、精油とはどのように使用するのかなど、そもそもがわからないと悩んできました。同じような疑問を持っている人もいるかと思いましたので、そのようなアロマテラピーの基礎部分についてお伝えしたいと思います。簡単なアロマテラピーの歴史や用語も紹介していますので、アロマテラピーに興味をもっているけど、まだ試したことがない人はぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

 

アロマテラピーとアロマセラピーの違い

 

アロマテラピーとアロマセラピーは、同じ意味を表していて違いはありません。「Aromatherapy」をフランス語ではアロマテラピー、英語ではアロマセラピーと呼びます。

アロマテラピーは、1927年にフランス人科学者ルネ=モールス・ガットフォセが作った造語であり、「アロマ(Aroma):香り・芳香」、「テラピー(Therapy):療法」という言葉の掛け合わせることで、芳香療法を意味しています。植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)などを用いて、治療、美容、健康を目的として心身に働きかけ、役立てることを一般的にアロマテラピーといい、アロマテラピー協会のNARDでは、アロマテラピーを「植物精油や植物油、ハーブウォーターを用いた、健康管理法および療法」と定義しています。アロマテラピーとアロマセラピーに言葉の意味の違いはありませんが、最近ではアロマテラピーを使うアロマ協会が増えてきているように感じます。ただしトリートメントを行うアロマセラピストは、アロマテラピストと言うことはほとんどありません。

 

ふみや
ふみや

Googleで検索すると「アロマテラピー:1150万件」、「アロマセラピー:1150万件」でGoogleも同じであると認識しているのでしょう。ちなみに「アロマセラピスト1440万件」、「アロマテラピスト12万件」これは大差です

 

 

 

 

 

簡単なアロマテラピーの歴史的背景

 

アロマテラピーは主にフランス式とイギリス式の2つがあるとされています。フランス式ではアロマテラピーが治療や医療の一環として用いられ、イギリス式では美容やリラクゼーションを目的とした使われ方をします。どちらのアロマテラピーも素晴らしい部分があり、現在では両方を掛け合わせたレッスンなどが主流になってきているため明確な定義はありません。

  • フランス式:医療や治療目的、精油を高濃度まで使用
  • イギリス式:美容やリラクゼーションを中心に、低濃度でトリートメントなどに使用

 

アロマテラピーの歴史

  フランス イギリス

1927年

ルネ=モーリス・ガットフォセが精油を用いた療法を「アロマテラピー」と名付ける。著書のなかで、天然の芳香物質の特性を紹介。

 

1961年

マルグリット・モーリーがアロマテラピーを学び、書籍を英訳してイギリスに紹介する。精油を植物油で希釈する方法を提唱。

 

 

 

マルグリット・モーリーがアロマテラピーをイギリスに紹介する。イギリスでは精油を植物油で希釈してマッサージする方法が人気となり、美容やリラックスのためのアロマテラピーが認知された。
1964年 フランス人医師であるジャン・バルネが「植物誌=芳香療法」を出版し、精油の薬理作用が一般に知られるようになる。  
1977年  

イギリスのロバート・ティスランドが「The Art of Aromatherapy」を出版。精油を植物油で希釈してマッサージする方法がさらに広まる。

1985年頃  

イギリス式のアロマテラピーが日本に伝わる。ロバート・ティスランドの「The Art of Aromatherapy」の邦訳「アロマテラピー〈芳香療法〉の理論と実践」が日本で出版される。

1990年頃

フランスの医療において、アロマテラピーの治療効果が知られるようになる。フランス式のアロマテラピーが日本に伝わる。

 

 

 

現代でのアロマテラピー

日本でのアロマテラピーは美容やリラクゼーションが主流であり、残念ながら医療や治療として、使用される機会がほとんどありません。現在でもフランスやベルギーなどのように医療や治療として臨床現場で用いられる国もあり、精油を医師や薬剤師が処方し、処方薬と同じように取り扱われています。オーガニックの有効成分が詰まった精油には、処方薬と同じ薬用成分が含まれるものがあり、日本だけでなく、世界中で臨床的な効果が研究論文として報告されています。ちなみにアロマテラピーの研究報告は、世界の主要医学系雑誌などに掲載された文献を検索できるPubmed(パブメド)において、1500誌以上の文献が投稿されています。最近では治療や医療を目的としたメディカルアロマが日本でも注目されており、つくばセントラル病院ではアロマテラピー外来があるほど、認知されるようになってきています。

 

ふみや
ふみや

日本でアロマテラピーが美容やリラクゼーションのイメージがあるのは、イギリス式が先に日本に伝わったからなのです。美容、リラクゼーション、医療として幅広く親しまれるアロマテラピー。心地よい香りを試してみるのはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

アロマテラピーの用語解説

 

精油(せいゆ)

精油とは植物の花、葉、果皮、樹脂などから、抽出される香り成分(芳香分子)の集合体です。天然の有効成分が高濃度に凝縮された精油は、強い香りを持っており、常温では液体の油になります。心地よい香りによってリラックスさせてくれるなど、さまざまな作用を持っており、嗅覚と通じて効果をもたらしてくれたり、肌に塗布することによって、有効成分が心身のトラブル解消に働きかけてくれるのです。ちなみに精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トンも必要であり、採油の簡便性や希少性によって値段が大きく異なるのです。天然由来の精油は英語ではエッセンシャルオイルと記載され同じ意味になります。合成香料などを使用したアロマオイルが言葉として広く用いられますが、アロマテラピーとして使用する場合は精油を選ぶようにしましょう。

 

キャリアオイル

キャリアオイルは、植物から抽出した植物油のことで、精油の有効成分を運ぶ意味で「キャリアオイル」、また精油を希釈するためのベースとなる意味で「ベースオイル」と呼ばれたりもします。アロマトリートメントでは多くの場合、精油をキャリアオイルで希釈したトリートメントオイルが使われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがだったでしょうか?

 

「【アロマテラピーとアロマセラピー】意味の違いとは?簡単な歴史解説」をご紹介させていただきました。ご紹介した内容が皆さんのお役に立てると嬉しいです。心地よい香りと有効成分を活用するアロマテラピーは、私たちに癒しを与え、さまざまな心身のトラブル解消のために働きかけてくれます。ぜひ一緒にアロマテラピーを学んでいきましょう。

 

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