こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は【ラベンダーで免疫力アップとストレスケア】3種類の睡眠アロマブレンドご紹介したいと思います。
免疫力が低下すると感染に対する抵抗力が弱まり、風邪をひきやすい、インフルエンザにかかりやすい、感染症がなかなか治らないなどが起こります。ストレスによっても免疫力は低下することがわかっており、日々忙しい社会人や、勉強にはげむ学生にとって、免疫力そのものを上げるとともに、ストレスケアをしてあげることが大切。そんなときにオススメなのがアロマテラピーです。睡眠中にアロマテラピーを活用することによって、免疫力アップとストレスケアができる嬉しい作用があります。そんな素晴らしい作用をもったアロマテラピーについてご紹介しますので、ぜひ読んでみてください。
ストレスによって低下する免疫力
重要なミーティングやプレゼンが控えているとき、仕事に追われているとき、入試やテスト前、人にはそれぞれ大切な役割やタイミングがあり、プレッシャーのもとで日々暮らしています。しかしそういうときに限って、風邪をひいてしまったり、体調を崩してしまう人もいるのではないでしょうか?それは頑張り過ぎることでプレッシャーがストレスとなり、免疫力が低下しているかもしれません。
ストレスが免疫力を低下させる理由
ストレスと免疫力は密接な関わりがあり、ストレスによって免疫力が低下するのは自律神経が乱れることによっておこるとされています。私たちの自律神経は「交感神経」が、身体や脳などの活動性を上げる”アクセル”となり働いてくれ、「副交感神経」によって、活動性を下げてリラックス・回復モードになる”ブレーキ”となってくれます。この自律神経のバランスが保たれていることで、免疫機能は正常に働くことができます。しかし仕事や勉強によるストレス、睡眠不足などによって交感神経が常にオンになっている状態が続くことで、リンパ球、白血球、NK細胞などの体を病原体から守る免疫細胞や、口や鼻、のどなどの粘膜で働く抗体であるIgAが弱まり、免疫力が低下してしまいます。そのことによって重要な仕事やテストの前に、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、体調を崩してしまうのです。
仕事や勉強を頑張りすぎてしまう人や、ストレスを感じやすい人は、しっかりと心身のケアをしてあげることが大切です
ラベンダーで免疫力アップとストレスケア
オーガニックの有効成分が詰まったアロマオイル(精油)は、心地よい香りで人々に癒しを届けてくれるだけでなく、有効成分が免疫力を高め、ストレスを軽減するために働きかけてくれます。そのなかでもオススメのアロマオイルがラベンダーです。
ラベンダー
アロマテラピーの万能精油ともよばれ、多くの人に親しまれているラベンダー。なかでも真正ラベンダー(ラベンダー・アングスティフォリア)の品種は、爽やかな甘酸っぱい香りが特徴で、最もラベンダーらしい香りと称されます。ストレス緩和と安眠を導く代表格でもあるラベンダーには、「リナロール」や「酢酸リナリル」が含まれており、乱れがちな自律神経を整えて、不安や緊張で揺らぐ心を穏やかに保ってリラックスさせてくれます。ヨーロッパでは鎮静剤としても用いられ、数多くの研究報告があるラベンダーですが、睡眠中に香りを用いることによって、免疫力アップとストレス軽減の指標である”IgA”を増加させる効果が認められた研究や、マッサージとして用いることによって、NK細胞を増加させる研究報告があります。忙しい社会人や学生の心身ケアに心強い味方となってくれるのが、ラベンダーのアロマオイルなのです。
ラベンダーに期待される効果と特徴
- 爽やかな甘酸っぱい香り
- 仕事や勉強によって起こるストレスを和らげてくれる
- 心地よい香りで安眠へと導いてくれる
研究内容
健常人16名を対象にラベンダーのアロマオイル(精油)を、6週間就寝中に使用することによって、免疫力とストレスの指標である「唾液中IgA」の変化を比較検討した。結果としてラベンダーのアロマオイルを使用することで、3週目と6週目における唾液中IgAの有意な増加が認められた。ラベンダーのアロマオイルは、カット綿に5滴に垂らし枕元に置いて使用された。
ラベンダーに含まれる有効成分が、嗅覚を通して脳に働きかけてくれることによって、心身のケアを行ってくれるのです
アロマテラピーの使い方と3種類の睡眠アロマブレンド
ラベンダーのアロマオイルを睡眠中や、マッサージとして使うことによって、爽やかな甘酸っぱい香りと有効成分が、免疫力をアップさせ、ストレスを軽減するために働きかけてくれます。具体的な使い方をご紹介したいと思います。
芳香浴
アロマディフューザーやアロマストーンなどを使って、寝室に香りを満たしてあげましょう。就寝前に香りを満たしておくことで、ラベンダーのアロマオイルが心地よい眠りに導いてくれます。そのほかにもご紹介した研究のように、カット綿(コットン)やティッシュにアロマオイルを5滴垂らして、枕元に置く方法も簡単でオススメです。免疫力アップやストレスケアを目的としてアロマテラピーを使うときは、精油もしくはエッセンシャルオイルと記載されて良質なアロマオイルを選ぶようにしてください。100円均一などで販売させているアロマオイルには、合成香料が用いられているため、精油本来の効果が期待できません。心身のケアのためには良質なアロマオイルを使うようにしましょう。どのメーカーのアロマオイルを購入していいかわからないときは、プラナロム/健草医学舎がオススメ。オーガニックでありながら有効成分の管理も徹底されている、良質なアロマオイルを取り扱っており、アロマテラピー経験者から人気のブランドです。私もよく使用するので、よかったら試してみてください。
アロママッサージ
ガラス瓶にキャリアオイル20mlをいれ、アロマオイルを4〜8滴加えて軽く混ぜ合わせるだけで、簡単にマッサージオイルを作ることができます。アロマオイルをキャリアオイルにブレンドすることによって、アロマオイルの有効成分をしっかりと身体に浸透させることができますので、キャリアオイルと混ぜて使うようにしましょう。就寝前や夜のリラックスタイムに、優しくなでるように15分以上マッサージしてあげることがオススメ。香りが嗅覚を通じて脳へと伝わるとともに、肌から浸透した有効成分が心身ケアに働きかけてくれます。
オススメのアロマブレンド
ラベンダーのアロマオイルだけでも良いのですが、複数種類のアロマオイルをブレンドすることで、さまざまな角度から心身ケアのために働きかけてくれるため、ブレンドして使うことも良いでしょう。オススメの3種類の睡眠アロマブレンドはこちら。
マンダリン
甘酸っぱいフレッシュな柑橘系の香りを持つマンダリン。ウンショウミカン、タンジェリン、ポンカンと同じグループの植物で、インドまたは中国が原産とされており、中東を経て地中海やアメリカへと広がりました。マンダリンのフレッシュな香りと、有効成分の「アントラニル酸ジメチル」は、不安や緊張感から解放する作用に優れており、疲れた心を明るく元気にさせてくれます。寝付けない夜にも安眠を届けてくれる嬉しい作用も。老若男女に好まれる柑橘系の香りなので、夜のリラックスタイムや就寝時にピッタリのアロマオイルです。ラベンダー:マンダリンを2:1の割合でブレンドして芳香浴で楽しんでみてください。
クラリセージ
フローラルな甘みのあるハーブ調の香りで、”女性のためのハーブ”とも呼ばれるクラリセージ。女性ホルモンのエストロゲンに似た「スクラレオール」が含まれており、ホルモンバランスを整える作用に優れています。その作用によって疲れやすいなどの症状がおこる更年期障害、生理前のイライラや憂鬱な気分など、女性特有のトラブル解消に効果的。自律神経を整える作用や、安眠を促す作用もあるとされており、心にエネルギーを与えてくれるとともに、リラックスもさせてくれる香りは、心身ケアの心強い味方となってくれるでしょう。ラベンダー:クラリセージを1:1でブレンドすることがオススメ。
シダーウッド
穏やかな甘さを持ち森林を想わせる香りのシダーウッド。日本では鉛筆などにも使われる植物であるため、エンピツビャクシンとも呼ばれています。心身を強壮して高めてくれる作用があり、意識を安定させてくれたり、神経衰弱に陥ってしまったときに使いたいアロマオイルのひとつ。リンパの流れを促す作用もあるため、むくみの解消やセルライトの除去として、アロママッサージとして用いることも良いでしょう。ラベンダー:シダーウッドを2:3の割合で使うことがオススメです。
プラナロム/健草医学舎 レシピNo.110
プラナロム/健草医学舎から販売されている「レシピNo.110」は、ラベンダー・アングスティフォリア、マンダリン、プチグレン、ラヴィンツァラのアロマオイルが、ホホバ油にブレンドされたマッサージオイルです。免疫力アップとストレスケアに効果的なアロマオイルが使用されており、柑橘系とハーブ香りがマッチした、プロが調香した爽やかなバランスの良い香りのマッサージオイルです。アロマテラピーを使ったことがない人は、レシピNo.110を試してみることもオススメ。
いかがだったでしょうか?
「【ラベンダーで免疫力アップとストレスケア】3種類の睡眠アロマブレンド」をご紹介させていただきました。オーガニックの”恵”が詰まったアロマオイルは、香りの心地よさと有効成分で免疫力を高めて、ストレス緩和のために働きかけてくれます。簡単な方法でアロマテラピーは使えますので、ぜひ試してみてください。ご紹介した内容が皆さんのお役に立てると嬉しいです。
参照:唾液中IgAを指標としたアロマテラピーによるストレス抑制効果と免疫力増強効果の検討