こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。
今回は「便秘解消に効果的なアロママッサージ_胃腸と整えるアロマオイル」についてご紹介したいと思います。お腹が張って苦しい、肌が荒れるなど、便秘による症状はさまざまあり多くの人を悩ませています。こんな大変な思いから早く解放されたい!そう願う人も少なくないのではないでしょうか?そんなときにはアロマテラピーがオススメです。アロマテラピーで使用されるアロマオイル(精油)には、オーガニックの”恵”が凝縮させており、便秘を解消するために働きかけてくれるアロマオイルがあります。医療としてアロマテラピーが用いられる海外はもちろん、日本でも便秘解消に効果的であったとの研究報告があるほどなどのです。便秘解消に使いたいアロマオイルと、使い方をご紹介しますので、ぜひ読んでみてください。
便秘解消に効果的なアロマテラピー
水分不足や冷えによって腸の動きが鈍くなる、ストレスなどさまざまな原因でおこる便秘。そんなときにオススメなのがアロマテラピーです。アロマテラピーは香りの心地よさでストレスを癒してくれることはもちろん、腸の働きを活発にして、胃腸を整えてくれるアロマオイルがあります。海外では医療として用いられており、数多くの研究論文が発表されるほど。残念ながら日本では医療として使うことはできませんが、便秘解消に効果的であったとの研究報告や、便秘解消のためのアロママッサージを行なっているクリニックがあります。そんな素晴らしい作用をもったアロマテラピーは日々の便秘解消や予防のためのケアとして活躍してくれるのです。
便秘解消に効果的なアロマオイル
- ローズマリー
- ペパーミント
- ジンジャー
- フェンネル
千葉県にある「南流山内視鏡おなかクリニック」では、便秘解消のためにアロママッサージが取り入れられています
便秘は肌にも悪影響⁉︎便秘について知ろう
便秘とは3日以上排便がなかったり、便が硬くて量が少なく残便感があったりする状態のことをいいます。特に女性に便秘が多いとされており、「ビオフェルミン製薬株式会社」が行なった調査では、女性の約3割が便秘を訴えていることがわかっており、腹部膨満感、腹痛、食欲不振、おならが頻繁にでる、おならが臭いなどの症状があります。また便秘によってイライラしてしまったりと、精神的にも悪影響を及ぼしてしまうのです。
排便のしくみ
摂取した食事は胃や小腸で消化され、水分の多いドロドロの液状となって大腸に入ります。その後ゆっくりと水分が吸収されて固形化し肛門へと送られますが、このときに便を体外に送り出すために腸の働きが大切となります。腸の動きはぜん動運動とよばれる、便を肛門へと動かす運動をおこなっていますが、このぜん動運動は自律神経で支配されていて、自律神経がストレスにさらされるとうまく働くことができず、ぜん動運動が起こすことができないのです。そのため便が滞って便秘につながってしまったり、大腸に長い間止まることで、水分吸収が進み、便が硬く小さくなってしまいます。
便秘解消のためには、腸の働きを活発化させること、ストレスを緩和してリラックスすることが大切です。そのほかにも水分不足、運動不足、食物繊維不足なども便秘の原因となりますので、それらを解消しましょう
便秘は肌にも悪影響⁉︎
便秘が続くと肌のハリやツヤが少なくなってしまったり、肌荒れやニキビなど肌トラブルが起こりがち。それは便が大腸に長時間滞ることで、便の腐敗化がすすみ悪玉菌が増殖してしまうことが原因と考えられています。悪玉菌はアンモニアやアミンといった有害物質を作り、それらが血液を通して全身をめぐり、一部は汗となって肌の表面へ。有害物質が肌と接触することで肌荒れが生じてしまうのです。また有害物質は肌のターンオーバーにも影響を与えるとされており、美しい肌への生まれ変わりにも影響を与える可能性もあるのです。このように便秘は肌にも悪影響があるため、スキンケアの観点からも便秘解消は大切になります。
胃腸を整えるアロマオイル
便秘は腸の働きの低下、ストレスによる自律神経の乱れなどによって引き起こされます。アロマオイルは直接的に胃腸を整えて便秘解消のサポートをしてくれるとともに、香りによってストレスを緩和させてくれる作用を持っています。ここではそんなアロマオイルの中からローズマリー、ペパーミント、ジンジャー、フェンネルについて詳しくご紹介したいと思います。これらをご自身の好みの香りや用途で選ぶ参考にしてみてください。
ローズマリー
ローズマリーは和名でマンネンロウとよばれ、「海のしずく」を意味するラテン語から由来しているとされており、高い抗酸化作用から”若返りのハーブ”ともよばれます。ローズマリーの品種は、シネオール、ベルベノン、カンファーなど数多くあり、スッキリとしたハーブ調の香りが便秘で落ち込んでしまった気分をシャキッと元気にさせてくれるでしょう。ローズマリーには胃腸を活発にする作用から便秘解消に良いとされており、ハーブの香りで気持ちをリラックスさせてくれることから、ストレス性の便秘に効果的です。抗酸化作用によるアンチエイジングを目的としたスキンケアなどにも用いられるローズマリーは、心と体をケアしてくれる嬉しい作用がたくさん。消化促進作用のあるオレンジスウィートなどとブレンドして用いることもオススメです。
ローズマリーはこんな人にオススメ
- ハーブのスッキリした香りに元気をもらいたい
- ストレスを感じると便秘になる、スキンケアなどの用途にも使いたい
- 香りの相性が良いアロマオイル:柑橘系、ラベンダー、ジュニパー
ペパーミント
スッキリとした爽快感のある香りで、多くの人に親しまれるペパーミントは、歯磨き粉やガムなどに用いられることでもお馴染み。スペアミントとウォーターミント交配種であるとされ、古くから胃腸の調子が悪いとき、ガスだまり、便秘など消化器系のトラブル解消を目的として使用されてきました。またペパーミントの爽やかな香りは、やる気を引き出してくれだけでなく、集中力アップやリフレッシュにも効果的。そのほかにもペパーミントには吐き気を抑える作用や、腹痛、頭痛の緩和など、数多くの作用が研究報告されており、忙しいビジネスパーソンや主婦にとって欠かすことのできないアロマオイルの一つ。これらはペパーミントに含まれる香り成分「メントール」の働きが関与しているともされており、さまざまな使い方ができるので家庭に1本置いておくと重宝します。
ペパーミントはこんな人にオススメ
- 爽快感のあるスッキリした香りが好き
- 便秘による腹痛がある、おならが頻繁にでる
- 香りの相性が良いアロマオイル:柑橘系、ローズマリー、ユーカリ
ジンジャー
日本はもちろん、世界中でスパイスや薬用と用いられてきた生姜。その生姜の根から採油されるジンジャーのアロマオイルは、ピリッとしたスパイシーな香りが特徴的で、その香りには落ち込んだときに、モチベーションを上げるように働きかけてくれます。血流を良くして身体を温める、消化を促進させる作用があることでも有名なジンジャーですが、アロマオイルにもその嬉しい作用があります。とくに冷えから起こる便秘に効果的とされているため、寒い季節や冷え性でお困りの人にはピッタリのアロマオイル。血流を促す作用から肩こりにも良いとされており、ジンジャーのマッサージオイルを作っておくと、さまざまな用途で使うことができます。甘い香りやフローラルな香りが苦手な男性にも人気のアロマオイル。
ジンジャーはこんな人にオススメ
- 生姜のスパイシーな香りを楽しみたい
- 冷えから起こる便秘に悩んでいる、肩こりがある
- 香りの相性が良いアロマオイル:ベンゾイン、イランイラン、ローズウッド
フェンネル
フェンネルは「茴香(ういきょう)」の名前で日本でも親しまれ、漢方の生薬としても使われる植物です。消化を促進するとともに、腸のぜん道運動を促して便秘解消をサポートすることはもちろん、利尿作用や発汗作用などを併せ持つことからも、ギリシア語では”やせる”という意味から派生して、フェンネルと呼ばれるようになったともいわれています。甘さとスパイシーさをもつフローラル調の香りは、心を落ち着かせ癒しを届けてくれるでしょう。便秘、腹痛、お腹の張りだけでなく、ダイエットのサポートとしても使いたいアロマオイルです。少し日本ではマイナーなアロマオイルですがオススメです。
フェンネルはこんな人にオススメ
- 甘みをもった温かみのある香りに包まれたい
- 便秘、腹痛、お腹の張りに悩んでいる、ダイエットとしても活用したい
- 香りの相性が良いアロマオイル:マンダリン、カモミール、ジンジャー
研究参照:Effect of Aromatherapy Massage for the Relief of Constipation in the Elderly、便秘に対するアロマオイルマッサージの効果 (第91回成医会第三支部例会)
便秘解消のためのアロママッサージ
便秘解消としてアロマテラピーを用いるときは、アロママッサージがオススメ。日本の研究ではアロママッサージを行うことで、排便回数が約60%増加したという報告があります。香りを楽しむだけでなく、アロマオイル(精油)に含まれる有効成分が、胃腸の働きを整えて便秘解消のために働きかけてくるのです。
便秘解消マッサージオイルの作り方
ガラス性の遮光瓶にキャリアオイルを20mlいれ、アロマオイルを4滴程度加えて、軽く振って混ぜ合わせることでマッサージオイルを簡単に作ることができます。リラックスタイムやお風呂上がりなどに、マッサージオイルをお腹に塗って、おへそ周りを円を描くように時計回りに5〜10分間優しくマッサージしてみましょう。
キャリアオイルはお好みで選んでいただいて大丈夫ですが、何を選んでいいのかわからない方は、マッサージオイルとして広く用いられるホホバオイル、スイートアーモンドオイル、マカダミアナッツオイルなどが良いでしょう。またアロマオイルは「精油」もしくは「エッセシャルオイル」を記載された良質なオイルを選ぶようにしてください。100円均一などで販売されているアロマオイルは、合成香料が使用されているため、精油本来の有効成分が入っていません。私のおすすめとしては「プラナロム/健草医学舎」のアロマオイルです。プラナロム/健草医学舎はオーガニックでありながら、有効成分の管理も徹底されている、高品質なアロマオイルを取り扱っているため、アロマテラピー経験者からも人気が高いブランドです。便秘解消のサポートや心身ケアとしてアロマテラピーを用いるときは、良質なアロマオイルを用いるようにしましょう。
オススメのアロマブレンド
ローズマリー 2滴 + ペパーミント 1滴 + オレンジスイート 1滴
スッキリとしたフレッシュな香りがバランスよくブレンドされた組み合わせです。スーっとした爽快感を感じることができ、爽やかな香りが気分をリフレッシュさせてくれます。夏など暑い時期やジメジメした梅雨とときなどにもオススメのブレンド。
ジンジャー 2滴 + フェンネル 1滴 + ペッパー 1滴
甘みをもったスパイシーな香りが特徴的なブレンドは、便秘解消のために働きかけてくれるだけでなく、腹痛、お腹の張りなどにも効果的。身体を温めるジンジャーがブレンドされていることで、冷えから起こる便秘にオススメです。またフェンネルの作用でダイエットにも良いでしょう。
アロマテラピーの注意点
アロマオイルは優れた作用をもっていて、さまざまな効果が期待できる一方で注意も必要です。とくに敏感肌の人は作ったアロママッサージオイルにアレルギー反応が起きないか、パッチテストを行ってから使うと良いでしょう。パッチテストはアロママッサージオイルを少量腕に垂らして、すぐに拭き取り、翌日に赤くなったり、アレルギー反応が起きないかを試すテストで、簡単に行うことができるので試してみてください。また妊娠中、妊娠の可能性がある人はアロママッサージを控えるようにしてください。
便秘解消によいオススメのマッサージオイル
プラナロム/健草医学舎から販売されている「レシピNo102」は、ペパーミント、ローズマリー、ラベンダー、レモングラスがブレンドされたマッサージオイルです。スッキリとした香りと癒しを運んでくれる柔らかな香りがマッチしており、アロマテラピーを使ったことがない人でも馴染みやすいアイテムです。複数種類のアロマオイルを集める前に、アロマテラピーを実感するためにもオススメのアイテムです。
いかがだったでしょうか?
「便秘解消に効果的なアロママッサージ_胃腸を整えるアロマオイル」をご紹介させていただきました。心地よい香りで心を癒すアロマテラピーは、有効成分が便秘解消のために働きかけてくれます。簡単な方法でアロマテラピーを使うことができますので試してみてください。またブログの文末に私に直接相談できる「カエレバ」のリンクがありますので、アロマテラピーの相談をしたい人はぜひ利用してみてください。ご紹介した内容がみなさんのお役に立てると嬉しいです。