こんにちは、アロマ薬剤師のふみやです。今回は更年期障害の研究で発表された「ラベンダーオイル」の効果•効能に関して、ご紹介したいと思います。
アロマテラピーの研究では、さまざまなアロマオイル(精油)での、症状改善効果が報告されていますが、なかでもラベンダーの効果は優れており、6つの症状に対する効果が発表されています。
「最近、更年期症状がでているのではないかと心配」「ちょっとしたことでイライラしてしまう」「のぼせ、ほてり、汗が出る」「眠れない、日中眠い、だるさを感じる」そのようにお悩みの方にオススメの記事になっていますので、ぜひ読んでみてください。
更年期障害とは
更年期障害の原因
主な原因とされているのが、女性ホルモン(エストロゲン)の激しい変動、減少によっておこります。閉経後しばらくすると、女性ホルモンが減少し安定しますが、更年期の間(主に45〜55歳)には過剰に分泌されたり、減少したりとバランスが乱れます。そのことによって、様々な更年期症状が発現すると考えられています。
更年期症状
血管運動による神経症状
ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり、発汗)
その他の身体の症状
肩こり、腰痛、便秘、吐き気、動悸、冷え、めまい、頭痛、疲れやすい(だるさ)
心の症状
気分の落ち込み、イライラ、睡眠障害(不眠、眠気)、不安感
更年期障害の研究で発表されたラベンダーオイルの効果①
ラベンダーのアロマオイル(精油)を1回20分、1日2回、12週間香りを嗅ぐことによって、ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり、発汗)の回数を軽減した研究結果があります。
研究内容
45〜55歳の閉経期の女性100人に対して、ラベンダーのアロマオイル(精油)を希釈して1回20分、1日2回、12週間香りを与えたグループと、アロマオイルの香り与えないグループ(対照群)での、ホットフラッシュの回数を比較した。結果としてラベンダーの香りを与えた群は、対照群と比較して、ホットフラッシュの回数を有意に減少させた(p <0.001)。
女性更年期障害で多くの方が経験するホットフラッシュ(のぼせ、ほてり、発汗)。ホットフラッシュが健康に害を及ぼすことはありませんが、生活の質を低下させることがわかっています。研究ではラベンダーのアロマオイルの香りを嗅ぐことで、結果を得られていますので、どなたでも試しやすい方法になっているのではないでしょうか。
参照:Effect of lavender aromatherapy on menopause hot flushing: A crossover randomized clinical trial
更年期障害の研究で発表されたラベンダーオイルの効果②
研究のメタアナリシスにおいて、ラベンダー単独または他のアロマオイルとの組み合わせるによって「睡眠の質」「性機能」「自尊心」「不安」「血圧」の改善が認められました。
研究内容
16の介入試験のメタアナリシスにおいて、ラベンダーオイル単独または、他のアロマオイルと組み合わせてラベンダーを使用した群と、ラベンダーを使用していない対照群での更年期症状に対する効果を比較した。結果として「睡眠の質」「性機能」「自尊心」「不安」「ホットフラッシュ」「血圧低下」において、対照群と比較して有意に改善が認められた。しかしながら「トリグリセリド」「HDLコレステロール」に対しては対照群と比較して悪化していた。
信頼性の高いメタアナリシスでも、ラベンダーオイルが精神的だけでなく、身体的にも更年期障害に効果的であることがわかりました。特にホットフラッシュは2つの試験とも改善しているので効果が期待ができそうですね。更年期障害に対するアロマテラピーの効果を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください→【記事まとめ】更年期障害研究での効果的なアロマテラピーレシピ
参照:「Does aromatherapy with lavender affect physical and psychological symptoms of menopausal women? A systematic review and meta-analysis」
更年期障害に効果が期待できるアロマテラピーの使い方
2つの更年期障害に関する研究をご紹介させていただきましたが、ラベンダーオイルによるアロマテラピーには「睡眠の質」「性機能」「自尊心」「不安」「ホットフラッシュ」「血圧」、6つの症状に対する改善効果が期待できることがわかりました。
ラベンダーのアロマオイル(精油)は、日本だけでなく海外でも更年期障害の改善のために広く使用されており、多くの研究結果があります。ラベンダーに含まれる「リナロール」や「酢酸リナリル」などの有効成分には、気持ちをリラックスさせてくれたり、不安を和らげるなどの心に寄り添う効果があり、また血圧を下げる効果も他の研究でも認められているほど、素晴らしい作用をもっています。そのため様々な症状で女性を悩ます更年期症状に対して、ラベンダーは心強い味方になってくれるのです。
ラベンダーのアロマオイルを使う時は、アロマディフュザーやアロマストーンで、香りを楽しむことも良いですし、他のアロマオイルとブレンドしてご使用することもオススメです。その際に使用するアロマオイルは、オーガニックかつ良質なものを選ぶようにしてください。研究において様々な効果が認められていますが、研究で使用されているのは、良質のアロマオイルである「精油」なのです。お悩みの解決にアロマテラピーを使用するのであれば、少し値段が高くても良質な精油を選ぶようにしましょう。アロマオイルを選ぶ際の注意点や見分け方は、こちらを参考にしてみてください→【アロマオイル/エッセンシャルオイル/精油】3つの違いと注意点
生活の木「ネムリラ」
生活の木から発売されているネムリラのシリーズは、ラベンダーやクラリセージ、プチグレイン、カモマイル・ジャーマンなど、リラックス効果の高いアロマオイルがブレンドされています。フローラルハーバルな香りと柑橘系の香りがマッチしており、アロマテラピーをはじめて使う人にもオススメです。「ブレンドオイル」から、「リードディフューザー」、枕に使用する「ピロースプレー」などがあり、リラックスタイムや寝る前にお使いになるのがオススメです。
NEAL’S YARD「アロマパルスリラクセーション」
NEAL’S YARD(ニールズヤード)から発売されている「アロマパルスリラクセーション」は、持ち運びにも便利な塗るタイプのアロマです。忙しいときの休憩時間や、外出先でのちょっとした時間にもサッと塗って使用でき、ラベンダー、フランキンセンス、ゼラニウムの華やかな中にも深みのある優しい香りが、心身のストレスに寄り添ってくれます。アロマパルスリラクセーションは香りや、オシャレなデザインであるため、特に女性に人気の高い商品です。
いかがだったでしょうか?
「【更年期にはアロマがオススメ】6種類の症状に効果的なラベンダーオイル」に関して、ご紹介させていただきました。皆さんのお悩み解決に少しでもお役に立てると嬉しいです。ぜひアロマテラピーを楽しみながら取り入れてみてください。