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心のケア

ストレスで眠れない…不眠の原因・対策に使いたいアロマオイルの効能

 

こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は「不眠」をテーマにご紹介したいと思います。ストレスが何かと多い現代社会において、日本人の5人に1人が不眠に悩んでいるとされています。

みなさんの中にも「不安やストレスが原因で眠れない」、「ベットに入ったけどなかなか寝付けない」、「寝てもすぐに起きてしまう」などとお困りの方は多いのではないでしょうか?

1日でも早く悩みを解消したい方に、今すぐにできる対策をご紹介していますので、ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

不眠の原因

ニキビとニキビ跡に対するアロマテラピーの効果

 

不眠の原因はさまざまありますが、その1つとして「睡眠」と「覚醒」のバランスの乱れにあります。何らかの理由で「覚醒」する機能が「睡眠」の機能を上回ってしまい、不眠になるといわれています。その原因としては、精神的ストレス、睡眠習慣の乱れ、うつ病や統合失調症などの病気、生活習慣病、アルコールや薬の影響などがあります。

 

睡眠障害国際分類 第2版 不眠症の診断基準は下の図

A.入眠困難、睡眠維持困難、早朝覚醒、慢性的に回復感のない、質のよくない睡眠が続くと訴える。子どもの場合は大抵保護者から報告され、就寝時のぐずりや1人で眠れないといった睡眠障害がある。
B.Aの訴えが適切なタイミングや環境で睡眠をとろうとしているにも関わらずおこる
C.夜間睡眠障害によって下記のような日中障害がおこる
1、疲労感や倦怠感(けんたいかん)

2、集中力、注意力や記憶力の低下

3、社会的や職業生活においての機能低下や学業不振

4、気分が優れない、イライラする

5、日中の眠気

6、意欲、活力、判断力の低下

7、ミスの増加、職業中や運転中の危険性増加

8、睡眠不足による緊張、頭痛や消化器症状

9、睡眠による不安や心配

 

 

 

 

 

 

すぐにできる不眠解消のための5つの対策

 

就寝前のカフェインや喫煙、大量のお酒をさける

カフェインやアルコールは睡眠を妨げます。またタバコに含まれるニコチンも同様に睡眠を妨げると言われています。就寝前の摂取は控えましょう。代わりにハーブティーを飲むと寝つきが良くなるだけでなく、睡眠の質の改善も期待できます。カモミールやレモンバームなどが良いでしょう。

 

リラックスする

眠れない時は本を読んだり、音楽、アロマテラピーなどでリラックスするようにしてください。寝ないといけないと考えてしまうと、逆にストレスになってしまうこともありますので、無理に寝ようとせずリラックスするように心がけるとよいでしょう。また筋肉の緊張をほぐすことも睡眠にはよいとされていますので、ストレッチやヨガがおすすめです。

 

規則正しい睡眠習慣

可能な限り同じ時間に就寝・起床することをこころがけてください。休日に夜更かしをしてしまったり、週末の寝だめは不眠の原因となりますのでご注意を。また睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」は90分のサイクルでくり返えされており、このサイクルごとに起きることが良いとされています。90分、180分、270分、360分・・・このサイクルに合わせて目覚ましをセットしてみてください。

 

日光を浴びる

朝起きたら日光を浴びてからだのスイッチを入れましょう。睡眠ホルモンである「メラトニン」は日光によって調整されます。日光を浴びることによって「メラトニン」の分泌が止まり、脳が活動状態になります。メラトニンは再び夜に分泌され、眠気を感じるようになりますが、朝に日光を浴びることによって、体内のリズムが整い質の良い睡眠が得られるようになります。日光を浴びるのは15分以上が良いとされていますので、在宅勤務で外に出る機会が少ない方は、散歩したりベランダで日光を浴びることがおすすめです。

 

3度の食事・定期的な運動

規則正しい食事や運動は睡眠にとっても良いので意識することが大切です。ただし就寝前の激しい運動は寝つきを悪くしてしまうので、就寝3時間前までに実施するようにしてくだい。

 

ふみや
ふみや

私は眠れない時にゆったりとした音楽とアロマでリラックスします。その際は仕事のことなどは考えないように、無心で音楽に耳を傾け、香りを楽しみます。

 

 

 

 

 

不眠におすすめのアロマテラピー

 

アロマテラピーの香りは嗅覚を通して脳に伝わることによって、心身のリラックスや睡眠を促したり、睡眠の質を改善してくれる働きがあります。

好きな香りで癒された経験がある方は多いのではないでしょうか?アロマテラピーの研究でもリラックス効果や睡眠に対して良い影響が出ている報告が複数あります。不眠によいとされるエッセンシャルオイル(精油)は多くありますが、その中でもストレスや不安からくる不眠に対しておすすめをご紹介したいと思います。

 

オレンジ・スイート

お馴染みのオレンジの香りが人気のオレンジスイート。リラックスやリフレッシュにも非常に適している上に、研究でも「ぐっすり眠れるようになった」、「朝スッキリ目覚められた」といった結果が発表されています。アロマテラピーを行ったことがないかたには、馴染みやすい香りなのでおすすめです。

実験方法
対象:要介護高齢女性12名
オレンジ・スイート精油 0.025mlを水道水500mlに入れ、加湿器でミストと共に拡散し就眠前に10分間吸入。
就寝後は部屋の隅に加湿器を移動、翌朝まで加湿器を運転させて就眠。
就眠前と起床後に副交感神経活動の指標として心拍動性(HF値)を測定。
結果
就寝前の副交感神経の有意な増加。起床時の副交感神経の一部の低下。

 

 

ラベンダー・アングスティフォリア

爽やかな酸味のある甘酸っぱい香りが特徴のラベンダー・アングスティフォリア。緊張やストレスを和らげてくれるとともに、睡眠に良いとされる成分も含んでいます。オレンジ・スイートど同様にアロマテラピーを行ったことがないかたにもおすすめです。

 

 

ラヴィンツァラ

爽やかな香りが特徴のラヴィンツァラ。気分をリラックスさせ安眠を誘います。その他にも免疫力アップさせたり、興奮することなくエネルギーを与えてくれるなど、多くの作用が期待される精油です。特にストレスから体調が優れない時におすすめです。

 

 

マジョラム

爽やかでスパイシーな香りが特徴のマジョラム。精神的に疲れた時のトリートメントによく使用されます。ストレスからくる不眠に対しての効果が高いとされ、ヨーロッパでも好まれています。

 

 

マンダリン

柑橘系のフレッシュな香りが人気のマンダリン。マンダリンに含まれる「アントラニル酸ジメチル」には強い抗不安作用があり、ストレスケアや不眠などの心のケアに好まれます。

 

ふみや
ふみや

複数のエッセンシャルオイルをブレンドすることで、自身が好きな香りにする楽しみのあるので、ぜひ試してみてください。イランイランなどとブレンドもおすすめです!

 

 

アロマテラピーの使用方法

 

アロマディフューザーを使って部屋に香りを漂わせたり、ルームスプレーとして寝る前に部屋に吹きかけたりしてみてください。

もっと手軽な方法としては、エッセンシャルオイルをティッシュに1滴染み込ませて寝る前に香りを嗅いだり、アロマストーンに2〜3滴たらしてベットサイドに置いたりするのも良いですよ。

 

 

アロマテラピーの注意点

 

アロマテラピーで使用するエッセンシャルオイルは、100%オーガニックかつ品質の良いものを使うようにしてください。アロマテラピーには不眠の改善効果だけでなく、さまざまな効果が研究でも発表されていますが、それは品質の良いエッセンシャルオイルを使っているからこそでもあります。

私は品質管理が徹底されているプラナロム/ケンソーのエッセンシャルオイルをよく使います。もしアロマテラピーを行ったことがなければ、プラナロム/ケンソーのものを試してみることがおすすめです。先ほどご紹介したエッセンシャルオイルを購入されることも良いですが、複数のエッセンシャルオイルがブレンドされている「ZEN」や「メディテーション」はオレンジ・スイートやラベンダーなどが入っており、プロが調香しているのでバランスがよく素敵な香りになっているので、初めて購入される方はこちらを購入されても良いと思います。

 

 

アロマテラピーに効果がある理由や嗅覚に関して詳しく知りたいかたはこちらを参考にしてみてください。→アロマテラピーの効果には理由がある!2つの作用と仕組み、→嗅覚の3つ特徴を理解してアロマテラピーの香り効果を楽しむ方法

 

 

 

 

ふみや
ふみや

ここからは不眠に対する治療をご紹介します。もしご興味があったり、不眠で病院に行くか悩んでいる場合は読んでみてください

不眠症の治療

 

ドラッグストアで販売されているお薬には「ジフェンヒドラミン」の成分を含んでいるものが多いです。「ジフェンヒドラミン」は風邪薬にも含まれている成分で抗ヒスタミン作用があり、鼻炎や皮膚の痒みを抑える作用もあります。実は風邪薬や花粉症の薬で眠くなってしまうのも、抗ヒスタミン作用が関わっています。一般に市販されているものの7日以上連続で使用するのは避け、改善しない場合は専門医に相談したほうがよいでしょう(目安は2〜3日の服用)。病院で処方されるお薬としては下記のようなものがあります。

 

GABA受容体作動薬

脳の興奮を抑えるGABAという神経伝達物質の働きを促すことによって、脳の活動を休ませて眠りへと導きます。薬の構造から「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」と「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」に分けられ、不眠症の症状や患者さんの生活状況などの背景に応じて使い分けられています。

 

メラトニン受容体作動薬

日光を浴びると分泌するメラトニンと同じ働きをします。体内のリズムを整え、睡眠を促します。

 

オレキシン受容体拮抗薬

オレキシンとは「覚醒」を維持させる物質で、薬によってオレキシンの作用を弱めます。脳の「覚醒」を抑えることによって覚醒から睡眠へと促す、新しいタイプの薬です。

 

 

 

 

 

いかがだったでしょうか?

少しでもみなさんが心地よく眠れるようにお役に立てると嬉しいです!

アロマテラピーも簡単な方法でおこなえますので、よかったら試してみてください。

 

原著論文「オレンジ・スイートのにおいが要介護高齢者の就眠前不安にもたらす生理的影響.松永慶子、李宙営、朴範鎭、宮崎良文.アロマテラピー学雑誌、vol.13(1),47-54, 2013」

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