こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。
今回は【夜勤の睡眠にはアロマがおすすめ】眠れない、起きれない仮眠を改善するをご紹介したいと思います。誰かのために働く仕事、そんな中でも夜勤は心身ともに負担が大きいとされています。疲れているのに眠れない、仮眠後に起きられない、仮眠をとっても休んだ気がしない、そんな睡眠トラブルを経験するかたも多いのではないでしょうか?
夜勤をすることで睡眠のリズムを整えることは難しく、忙しさのあまり自律神経のバランスも乱れがちです。そんなときにはアロマテラピーがおすすめ。アロマテラピーには良質な睡眠をサポートしてくれる作用や、自律神経を整えてくれる作用があり、夜勤の睡眠の質を改善してくれます。実際におこなわれた研究でも、夜勤のときに使うことで嬉しい効果が認められました。どのようなアロマオイルに効果があるのか、またアロマテラピーの使い方もご紹介しますので、ぜひ読んでみてください。
【夜勤で使いたい】眠れない、起きれないを改善するアロマオイル
夜勤で仮眠をとるときに、ラベンダーのアロマオイル(精油)を使うことで、ぐっすりと眠ることができ、睡眠の質を改善する効果が認められ、ローズマリーのアロマオイルを仮眠後に使うことで、活動のスイッチをいれる「覚醒までの時間」を短縮する効果が認められた研究報告があります。
ラベンダー
アロマテラピーの万能精油ともよばれ、多くの人に親しまれているラベンダー。なかでも真正ラベンダー(ラベンダー・アングスティフォリア)の品種は、爽やかな甘酸っぱい香りが特徴で、リナロールや酢酸リナリルの成分を多く含んでいます。リナロールや酢酸リナリルは、疲れた身体や心を癒すリラックス効果があり、自律神経を整えることで、ストレスや不安な気持ちを落ち着かせて安眠を誘います。その優れた作用によって日本だけでなく、海外の研究でも睡眠の質を改善する報告があり、ベッドに入ってから眠るまでの時間を短くしたり、眠っている間に起きてしまう「中途覚醒」を減らすなど、さまざまな報告があります。ラベンダーのアロマオイルは、睡眠トラブルで困っているかたにとって、心強い味方になってくれます。
ローズマリー
「海の雫」ともよばれるほど美しい花を咲かせ、「神秘の力を持つハーブ」としても料理に使われるなど、多くの用途をもつローズマリー。ローズマリーのアロマオイルは、フレッシュでハーブ調の香りがあり、精神を高揚される作用に優れています。その作用によって頭をスッキリさせ、気持ちを明るく前向きにさせてくれることがわかっており、実際に行われた研究でも、集中力や記憶力をアップされる効果や、仕事を効率化される効果などが認められています。ローズマリーには複数の品種がありますが、仮眠後に使うときは爽やかなフレッシュな香りが強い「ローズマリー・シネオール」の品種を使うと良いでしょう。
夜勤の睡眠の質を改善したアロマテラピー研究
夜勤看護師さんの負担を軽減させてあげたいとの目的から、信州大学医学部附属病院が行なったアロマテラピー研究において、仮眠においての睡眠の質を改善した効果が認められました。
研究内容
夜勤を行う看護師20名を対象に、アロマオイルを使わない仮眠2回と、アロマオイルを使用した仮眠2回行い、睡眠に対するアンケートを実施するとともに、脳波の違いを測定し睡眠の質を比較検討した。アロマオイルは睡眠時に拡散機 (アロマプリーズ)にラベンダーオイルを1滴垂らし枕元に設置し、 目覚めた後にローズマリーオイルを1滴コットンに垂らし香りを与えた。
睡眠の質の改善
徐波睡眠(深い眠りに入っている状態)の持続時間が、アロマオイルなしに比べ、アロマオイルを使用することで323.3秒延長する結果が得られた。また睡眠全体に対する徐波睡眠の割合は、アロマオイルを使用したことで有意に増加した。
覚醒作用
アロマオイルを使用することで、徐波睡眠から覚醒までの時間が短縮され、睡眠時間に対する徐波睡眠から覚醒までの比率を有意に改善する効果が得られた。
主観的アンケート結果
「熟睡できた」と回答した割合は、アロマオイルなし7.3%に対し、アロマオイル使用13.2%と上昇した。 またアロマオイルなしでは「なかなか目覚めなかった」「寝過ごした」が、あわせて14.5%占めていたが、アロマオイル使用では0%。「しっかり目覚めた」は、アロマオイルなし14.6%から、アロマオイル使用 26.3%と上昇した。アロマオイル使用のみで「すぐ目覚めた」が2.6%認められた。
参照:「16時間夜勤看護師の仮眠時へのアロマセラピー導入効果」
【ツラい夜勤での仮眠】睡眠の質を高めるアロマテラピーの使い方
夜勤で仮眠をとるときに、ラベンダーのアロマオイル(精油)1滴、仮眠後にローズマリーのアロマオイル1滴を使用することで、ぐっすりと眠ることができ、睡眠の質を改善する効果や、起きた後に仕事を頑張ろうと思う「活動スイッチ」をいれる効果が期待できます。
アロマテラピーを使う方法としては、仮眠をとるときにラベンダーのアロマオイルをアロマプレートやコットン、ティッシュなどに1滴含ませて枕元に置き、仮眠後にはローズマリーのアロマオイルを、コットンやティッシュに1滴含ませて、深呼吸するように香りを楽しんでみてください。この方法であれば職場でも簡単に行うことができるのでオススメです。その他にもアロマペンダントにアロマオイルを垂らして身につける方法も良いでしょう。
アロマスプレー
生活の木から発売されている「ネムリラピロースプレー」にはラベンダーとクラリセージのアロマオイルがブレンドされていて、深みのある癒しの香りが心地よい眠りをサポートしてくれます。「ルームスプレー昼」にはローズマリーとレモンのアロマオイルがブレンドされており、スッキリとした香りによって、仮眠後の活動スイッチをオンにしてくれます。どちらもスプレータイプのアロマなので、仮眠室にシュッとひと吹きしたり、枕やシーツなどの寝具にスプレーするだけで使うことができます。どちらもプロが調香したバランスの取れた香りになっていますので、仮眠のときに「ネムリラピロースプレー」、起きた後に「ルームスプレー昼」を使ってみてください。
アロマパルス
ニールズヤードから発売されているアロマパルスは塗るタイプのアロマで、コンパクトで可愛らしいデザインからも持ち運びにピッタリの商品です。「アロマパルスリラクセーション」は、ラベンダーやベルガモット、フランキンセンスなど、リラックス効果に優れたアロマオイルが使用されており、花々に包まれたような甘く穏やかな香りで、仮眠をとるときやリラックスタイムにオススメです。「アロマパルスパワー」には、ローズマリーやグレープフルーツ、ゼラニウムなどのアロマオイルがブレンドされています。摘みたてのシトラスとハーブの香りは、仮眠後や1日のスタートのときに使うことで、明るく前向きな気持ちにさせてくれます。アロマパルスは手首や首筋に塗るだけで、香りを楽しむことができるので、仮眠室や外出先でもサッと塗って使うことができます。
いかがだったでしょうか?
「【夜勤の睡眠にはアロマがおすすめ】眠れない、起きれない仮眠を改善する」をご紹介させていただきました。皆さんのお悩み解決に少しでもお役に立てると嬉しいです。大変な仕事の合間にとる仮眠において、アロマテラピーは睡眠の質を改善し、活動スイッチをオンにされるなど、嬉しい効果がたくさんあります。簡単な方法でもアロマテラピーは使えますので、よかったら試してみてください。