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女性の心身トラブル

アロマが生理前トラブルを緩和する_イライラ・頭痛・胸の張りに効果的

 

こんにちはアロマ薬剤師のふみやです。今回は【生理前トラブルを緩和する】イライラ・頭痛・胸の張りに効果的なアロマテラピーをご紹介したいと思います。

生理前にはイライラしたり、気分が落ち込んでしまったり、乳房がはって痛んだり、心身に対するツラい症状を経験するかたも多いのではないでしょうか?そんなときはアロマテラピーがおすすめ。生理前におこる心身のトラブルである「月経前症候群(PMS)」に悩む女性を救うべく、日本だけでなく、世界中でアロマテラピーを取り入れた研究が行われています。アロマオイルの心地よい香りと、有効成分が心身を優しく癒し、症状を緩和してくれる効果が報告されているのです。どのようなアロマオイルが良いのか、また簡単な香りの使い方をご紹介しますので、ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

 

イライラ・頭痛・胸の張りに効果的な4種類のアロマオイル

 

オーガニックの香りと有効成分が凝縮されたアロマオイル(精油)には、生理前トラブルに悩む女性の心身を癒す効果が多くの研究で認められています。なかでもイライラ・頭痛・胸の張りの症状緩和に効果が期待できるアロマオイルとして、ユズ、ラベンダー、ローズ、ネロリがオススメです。

 

 

ユズのアロマオイルを使った研究

月経前症候群(PMS)の症状がある女性17名を対象に、ユズとのアロマオイル(精油)の香りを10分間与え、心拍変動と月経前症候群の心理的症状指標となるPOMSを比較検討した。結果としてユズのアロマオイルを与えることによって、心拍数と全般的な心理的症状を改善する効果が認められた。特に「緊張-不安」「怒り-敵意」「倦怠感」の改善効果に優れていた。※研究①

 

ふみや
ふみや

心拍数が改善することは、副交感神経が優位になり、リラックスしていることを表しています。ユズの爽やかな香りは不安やイライラを鎮め、身体がダルいなどの症状緩和にも効果的。ユズの香りが好きなかたも多いのではないでしょうか?

 

 

ラベンダーのアロマオイルを使った研究

軽症もしくは中等症の月経前症候群(PMS)の症状がある女性17名を対象に、ラベンダーのアロマオイルを使用した群と、アロマオイルを使用しなかった群での、心拍変動と月経前症候群の心理的症状指標となるPOMSを比較検討した。ラベンダーのアロマオイルの香りを、10分間アロマディフューザーを使用して香りを与えたところ、副交換神経活動を反映するHF、「うつ-落胆」「錯乱」の項目において有意な改善が認められた。※研究②。

 

ふみや
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ほかにもラベンダーのアロマオイルによって「不安」「抑うつ感情」「神経質」「痛み」「膨満感」を改善した研究報告があります(研究③)。ラベンダーは心を落ち着かせる作用に優れており、気分が落ち込んでしまったり、イライラしてしまうときに使うことで、心のケアと、痛みのケアを同時に行ってくれます

 

 

ネロリ・ローズのアロマオイルを使った研究

中等症もしくは重度の月経前症候群(PMS)の症状がある女性95名を対象に、ネロリのアロマオイル0.5%濃度を使用する群と、ローズのアロマオイル4%濃度を使用する群、アロマオイルを使用しない群での、心理的症状、身体的症状、社会的機能障害の指標であるGHQを比較検討した。アロマオイルは1日2回10滴を使用し、5分間香りを与えた。

心理的症状

両群において、全般的な心理的症状に有意な改善が認められた。ネロリのアロマオイルは「涙」「感受性の増加」「感情のコントロール」の項目を改善する効果が認められ、ローズのアロマオイルは「怒り」「涙」「感受性の増加」「抑うつ感情」「集中力の低下」「過眠」の項目における改善効果が認められた。

身体的症状

両群において、全般的な身体的症状のスコアの減少が認められた。2ヶ月目のスコアの減少が認められたのはローズのアロマオイルのみであった。またローズのアロマオイルは「倦怠感」「やる気」「乳房の痛み」「頭痛」「筋肉・関節の痛み」「腹部膨満」「体重増加」の項目において有意な改善が認められた。

社会的機能障害

両群において「同僚や友人との付き合い」が改善が認められ、ローズのアロマオイルには「家族との付き合い」の項目も有意な改善がみられた。※研究④

 

ふみや
ふみや

ほかにもローズのアロマオイル4%濃度を使用して、5日間、1日2回、5分間香りを与えることによって、心理的症状、身体的症状、社会的機能障害を改善した研究報告があります(研究⑤)。月経前症候群の症状によって、学校や会社に行きたくない、行けないなどの、社会的症状が問題になっていますが、アロマオイルの香りは社会的症状の緩和にも効果が期待できるのです

 

 

 

 

 

 

イライラ・頭痛・胸の張り、月経前症候群(PMS)の原因とは

 

生理前におこるイライラ・頭痛、胸の張りなどの、さまざま心身トラブルは、月経前症候群(PMS)とよばれ、生理前3〜10日の間におこる、精神的あるいは身体的症状のことで、生理開始とともに軽快したり、なくなったりしていきます。月経前症候群は20〜30代の女性に多くみられ、70〜80%の女性が何らかの症状を経験するとされています。

 

 

月経前症候群(PMS)の原因

月経前症候群の原因は、未だはっきりと分かっていませんが、女性ホルモン「プロゲステロン」のバランスが関係しているとされています。排卵後から生理前(黄体期)にかけて分泌されるプロゲステロンは、基礎体温を上昇させたり、水分をためたり、食欲を増進させるなど、妊娠しやすいような体を作る働きをしています。そのことによって、体温が上がり眠たくなる、食欲が止まらない、などの症状があらわれたり、ホルモンバランスの変動によって、頭痛や胸の張りなどもおきてきます。またプロゲステロンは、幸せホルモンとよばれる「セロトニン」を減少させることが知られており、そのことによって、イライラしてしまったり、不安やストレスを感じやすくなります。

 

ふみや
ふみや

原因がはっきりしていない病気は、西洋医学(薬などを使った、病院で行われる一般的な治療・医学)が少し苦手としていて、アロマテラピーや漢方などによるケアが、注目されている分野でもあります

 

 

 

  

 

 

 

 

【生理前トラブルを緩和する】効果的なアロマテラピーの使い方

 

ユズ、ラベンダー、ローズ、ネロリのアロマオイル(精油)の香りには、イライラ・頭痛・胸の張りなどの月経前症候群(PMS)症状を改善する効果が期待できます。

これらの心地よいアロマオイル香りが、嗅覚を通じて脳に届けられることによって、イライラしてしまったり、不安やストレスを感じて悩む女性の心を癒してくれます。またアロマオイルの香り成分は、香りだけで痛みを緩和する作用を持っていることが、多くの研究でも報告されています。香りで痛みが和らぐのか、疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、痛みを感じるのは脳であり、香り成分が脳に届けられることで、痛みの緩和にもつながるのです。

 

症状緩和のためのアロマテラピーの使い方

イライラしてしまったり、不安やストレスを感じる、気分の落ち込んで元気がでない、そんなときにはアロマオイルの香りを、10分間取り入れると良いでしょう。アロマディフューザーやアロマストーンを使って、香りを楽しむことも良いですし、簡単な方法としてコットンやティッシュにアロマオイルを2〜3滴垂らし、深呼吸するように香りを吸い込む方法もオススメです。アロマストーンを使う場合は、5〜6滴を目安にすると30分程度香りを楽しむことができます。

頭痛、胸の張りでお悩みのかたは、定期的にアロマオイルの香りを取り入れましょう。そうすることによって、痛みや胸の張りを予防してくれる効果も期待できます。1日1回10分間もしくは1日2回5分間を、少なくとも5日間香りを使うことが効果的です。

 

ふみや
ふみや

アロマテラピーは生理前トラブルだけでなく、生理中トラブルを緩和する嬉しい作用がたくさんあります。よかったらこちらの記事も読んでみてください。【生理前/中のアロマ記事まとめ】生理痛、イライラなど症状別7レシピ

 

 

ユズ

爽やかな柑橘系の香りのなかに、温かさと苦味をあわせ持つ「ユズ」。料理のアクセントに使われたり、柚子湯として心地よい香りを楽しみながらお風呂に入るなど、古くから日本人に愛されてきました。和精油の代表的なユズのアロマオイルは、イライラしてしまったり、不安やストレスを感じる心に寄り添い、希望やポジティブな考えを与えてくれます。イライラしたり、気分が落ち込んでしまっているけど、仕事や勉強を頑張らないといけないときに使うと、気持ちを前向きに明るくさせてくれるので良いでしょう。私自身もユズのアロマオイルの香りが好きでよく使うのですが、爽やかな心地よい香りが元気にしてくれます。圧搾法で採油されたユズのアロマオイルは、ユズの香りを強く楽しむことができ、水蒸気蒸留法で採油されたユズのアロマオイルは、やわらかく優しい香りです。やわらかい香りがお好きな方は、生活の木で販売されているアロマオイルを試してみると良いと思います。

 

 

ラベンダー

アロマテラピーの万能精油ともよばれ、多くの人に親しまれているラベンダー。なかでも「真正ラベンダー」(ラベンダー・アングスティフォリア)の品種は、爽やかな甘酸っぱい香りが特徴で、最もラベンダーらしい香りと称されます。ラベンダーのアロマオイルは、心を穏やかにして、イライラやストレスを癒してくれる作用に優れています。プロゲステロンによって少なくなってしまった、幸せホルモン「セロトニン」を増加させたり、心地よい眠りを導いてくれる嬉しい作用がたくさん。鎮痛作用にも優れているため、心のケアや頭痛などの痛みケアにも効果的です。イライラしてしまったとき、ストレスを感じたとき、痛みを感じたときに使ったり、安眠作用もあるので夜のリラックスタイムに使うことも良いでしょう。

 

 

ローズ

世の女性を魅了する、甘美でセクシャルな香りの「ローズ」は、香りによって女性の心身トラブル解決に幅広く活躍してくれます。イライラ、頭痛、胸の張りなどの月経前症候群をはじめ、生理中のトラブル、更年期障害の症状改善にも効果的。生理前トラブルによる、人と会いたくない気持ちや、会社に行きたくない気持ちを包み込み、優しく背中を押してくれるでしょう。ローズのアロマオイルは高価なアロマオイルのひとつでもありますので、使ってみたいけどなかなか手が出せない方も多いのではないでしょうか。そんなときはローズのアロマオイルを使ったブレンド精油を購入したり、1ml単位の少ない量から購入できる店舗を探してみると良いでしょう。個人的には生活の木から販売されている有機ダマスクローズが、1mlから購入でき、オーガニックのローズを使っているのでオススメです。

 

 

ネロリ

オレンジビターの木に咲く、小さく白い花から採油される「ネロリ」のアロマオイル。オレンジビターの果皮からはオレンジビターのアロマオイル、枝と葉からはプチグレンのアロマオイルが採油され、アロマテラピーには欠かかすことのできない植物です。ネロリのアロマオイルには、柑橘系のシトラスな香りと、花のフローラルな香りが混じり合い、なんとも言えぬ甘く優雅なハーモニーが心地よい気分を演出してくれます。生理前にイライラしてしまうなどの、心の揺らぎを鎮める作用に優れているので、心のケアとして使うと良いでしょう。ローズと同じように高価なアロマオイルのひとつでもありますので、プラナロム/健草医学舎から販売されている、ネロリのアロマオイルが10%に希釈された、プレミアムセレクション ネロリを試してみるのも良いと思います。

 

ニールズヤード「ウーマンズバランス」

NEAL’S YARD(ニールズヤード)から発売されている「ウーマンズバランス」は、ローズやゼラニウムなど、女性のためのアロマオイルが厳選された塗るタイプのロールオンフレグランスです。天然アロマオイルのやわらかく優しい香りが、生理前トラブルで悩む女性の心身に癒しを与えてくれます。コンンパクトなので持ち運びができ、サッと外出先でも使える便利アイテム。パルスポイント(脈打つ部分)の手首の内側や耳の後ろ、膝の後ろに塗って使ってみてください。

 

 

 

 

いかがだったでしょうか?

 

「【アロマが抑える生理前トラブル】イライラ・頭痛・胸の張りに効果的」をご紹介させていただきました。ご紹介した内容が生理前のさまざまな症状で、お困りの方に少しでもお役に立てると嬉しいです。

オーガニックの有効成分を利用したアロマテラピーは、生理前や生理中におこるトラブルに対して、心身に作用し癒しを与えてくれます。アロマテラピーとしてアロマオイルを使うときは、精油もしくはエッセンシャルオイルと記載された、良質なアロマオイルを使うようにしてください。100円均一などで販売されているアロマオイルには、合成香料が使われており、精油本来の効果が期待できません。香りを楽しむだけであれば、100円均一のアロマオイルでも良いですが、しっかりと心身のケアをしたいときは、良質なアロマオイルを選ぶようにしましょう。簡単な方法でアロマテラピーは使うことができますので、ぜひ試してみてください。

 

研究①参照:Does Japanese Citrus Fruit Yuzu (Citrus junos Sieb. ex Tanaka) Fragrance Have Lavender-Like Therapeutic Effects That Alleviate Premenstrual Emotional Symptoms? A Single-Blind Randomized Crossover Study、研究②参照:Does lavender aromatherapy alleviate premenstrual emotional symptoms?: a randomized crossover trial、研究③参照:Effect of aromatherapy on coping with premenstrual syndrome: A randomized controlled trial、研究④参照:The effect of aromatherapy on mental, physical symptoms, and social functions of females with premenstrual syndrome: A randomized clinical trial、研究⑤参照:Evaluation of aromatherapy with essential oils of Rosa damascena for the management of premenstrual syndrome

 

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